約20年の時を経ても変わらない。NUMBER GIRL「シブヤROCKTRANSFORMED状態」
youtubeで見る映像。めちゃくちゃ画質が悪い。何かの野外ステージ上で予備校生のような風貌の男がシャウトする。
(10年ぐらい前、この映像のめちゃくちゃ画質悪い版がyoutubeにあったのである。)
疾走感がある曲だなあ、さわやかだぜ、なんて思ったのが第一印象だったかな、ナンバーガールとの出会い。
すぐに地元のTSUTAYAでナンバーガールのCDを探すことにした。
「透明少女」が収録されたCDはあるかな、あった、あーでもライブ盤かあーオリジナルアルバムがよかったけどまあいいかと思って借りたCD。それが「シブヤROCKTRANSFORMED状態」だった。
(画・緑色三号)
当時中学生だった私に、このアルバムの良さが完全に理解できたわけではなかった。前述したように、スタジオ盤を聴かぬまま知らない曲群をライブバージョンで聴いていたこともあって、なんかイマイチ乗り切れない感じがした。
良さを理解できなかった過去の自分だが、当時は「音がギラギラしてていいなあ」という「音の雰囲気」に強く惹かれてたまに聴いていた。
そういうこともあって、いまだ聴いていて曲名が思い出せなかったりする。なんとなくで聴いているとこういうことになるんですねえ。
この文章も聴きながら書いているが、今聴いている曲名がわからない※。
以下、久しぶりに聴いたうえでの感想。
僕が中学時代に感じていたように音がギラギラで、ナンバーガールらしくかなり熱量のある演奏。一方で不思議と心地よさも感じる。あとに続くアルバム「SAPPUKEI」や「NUM HEAVY METALIC」の曲群にあるような『重さ』は控えめで、それ以前の曲に多い『爽やかさ』が比較的前面に出ているからそう感じるのだろうか。
特筆すべきはアヒトイナザワの生み出す疾走感あるBEAT。たまらなくかっこいい。こういうドラマーと演奏してみたい。
このころから向井秀徳のMCはクレイジーで面白い。っていうか全くスタイルが変わってなくて笑っちゃうな。
◆
ナンバーガールに初めて出会ってから、かなりの時が経た2020年。年明け直後、ナンバーガールを生で見る機会があった。
僕が中学生のころ、youtubeの荒い映像で見た4人。
みんな変わらずそこにいた。向井秀徳のシャウトも健在だった。
2002年に解散して、メンバーそれぞれがいろいろな道を歩んだうえで再結成。それでいて、ほとんど変わらないナンバーガールの音楽。
すごいことだと思うよ。
◆
今聴いている「シブヤROCKTRANSFORMED状態」も最後の曲に差し掛かった。
「ドラムス、アヒトイナザワ」で始まる「OMOIDE IN MY HEAD」。
この曲ほどスタジオ版とライブ版で大きく印象が変わるナンバーガールの楽曲はないんじゃないだろうか。
機会があったら聴いてみてネ。
※この文章を書いた後にこたえ合わせしたら「狂って候」でした。
いまだに「SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT」はちゃんと聴いてないんですよね。他のアルバムは大体聴いているんだけど、このアルバムが地元のTSUTAYAになくて。もうちょっと聴きこまなきゃと思う日々です。
★この文章は私が別名義で個人ブログに連載していたディスクレビューを加筆修正したものです。
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