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あなたはこの世界で、ゆるされているとか世界と調和していると感じたことがあるだろうか。感じることが出来るとしたら、どんなに素晴らしいことだろうか。

言葉で伝えきれない思いは、音で表せるようになればいい。代替ではなく、プラスアルファなのだ。それが音の世界。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律の世界に魅せられた外村はピアノを弾くわけではない。

ピアノ調律師というくらいだから、サラッと弾く人ばかりと思っていたがそうでもないんだという気づきと一生付き合っていける仕事に出会える縁とそれを感じる感受性のある外村に強く憧れた。

ピアノを愛する姉妹や先輩や恩師との交流を通じて、成長していく青年の姿を、温かく静謐な筆致で綴った物語となっている。

才能について考えるシーンがある。

才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。

そうなんだよね。才能って普通の人にはそんな存在。努力もわかるけど、実際にはこんな感じだろう。

・第13回本屋大賞

・第4回ブランチブックアワード大賞2015

・第13回キノベス!2016 第1位

伝説の三冠を達成した小説は文庫版で再登場しています♡

豪華出演陣で映画完成!

外村青年を山崎賢人、憧れの調律師・板鳥を三浦友和、先輩調律師・柳を鈴木亮平、ピアニストの姉妹を上白石萌音、萌歌が演じています。2018年6月8日公開。



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