移動本屋vol.101 【札幌イベント】

移動本屋vol. 【札幌イベント】

概要
札幌市にある食と循環社会をテーマにしたシェアスペースbokashiにて本の出店とイベント開催。
先月より、月1で開催させていただく流れとなったので第2回目。
集う人のコミュニティがあり、場の運営形態も構築されている段階なので、身内感もありながらウェルカムな空気感がここちよい。
昼の出店時に来ていただく方も、夜のイベントに来てくださる方も、bokashiという場所じたいに興味をもってくれ、その場にいる人みんなとのコミュニケーションが発生するような良いながれがあった。

営業時間
3/15(水) 11時〜18時 7時間

立地
地下鉄の駅のすぐ近くで目のまえにジュンク堂書店がある。
1階はダイニングキッチン、2階はコワーキングとイベントスペースとなっている。
2階にて出店とイベントを開催させていただいた。

★選書について
食を起点にしつつ、自然環境、社会や政治にまで思考や対話・実践を重ねていきたいという思想があるスペース。またたび文庫的な選書とかなり相性の良い場所であるため、結構好きな本を好きなだけもっていくスタイル。
今回は、重めの文化人類学や歴史哲学系の本を多めに並べてみたが、価格帯も内容も重量級なのでやはりあまり動かない。同ジャンルでも、もうすこしライトな内容が、現状のまたたび文庫にあうものなんだなぁ。
スペクテイターを面で置いていると、カルチャー好きな方からの信頼があついことに気付いた。アカデミックよりのカルチャー、カルチャーにほんのりアカデミック、みたいな塩梅の選書がまたたびっぽいのかな、と思う。

恒例の読書会とごはん会の「水曜よるごはん」。
今回のテーマ本は『スペクテイター 新しい食堂』特集。
スペクテイター流、”食堂”の歴史を掘り下げるところから、いま面白い食堂についての紹介。早くおいしいものを食べるという即物的な需要だけではなく、店主の思想やセンスに価値が置かれる時代になってきているねという流れについて話すなど。前回までの2回は、わりと重めの会・・・資本主義とどう向き合うか、みたいな思想的要素があってそれが面白かった。ところが今回は「みんなが好きな食堂や食事の思い出について語る」というラフな会。おいしいもの好きな方が多かったこともあり、熱意と好奇心をもって食に向き合う参加者さんからかなり刺激を受けた。”おもわず背筋が伸びる美しいごはん”の魅力をきいたりするなど、素敵な食事体験をお持ちの方からのお話を伺えて楽しかった。
一緒に企画運営をおこなうおはぎちゃんは、毎回テーマ本にあわせたごはんをつくってくれる。今回は特集に登場していた「按田餃子」さんの保存食に着想を得た塩豚を使い、味噌汁をつくってくれた。
私は最近動きっぱなしで少し頭がぼーっとしていたが、しみわたる味噌汁の甘さと豚肉の凝縮されたうまみに感動して元気が出た。
按田さんの提唱する「たすかる料理」ーなんでもない風に、さっと、おいしくて身体によいものを出してくれる食堂ーのありがたさを、わたしは個人的に、ここで実感した。
より良い選択の土台となるのは良い食事だよな、とひしひしと思うのだった。ちゃんと食べよう。


詳細(全体の収益とその内訳)
★全体収益
¥16290

★内訳(書籍とお客さまについて)
(◆は新刊本、それ以外は古本)

①甘えの構造
¥780

②スペクテイター 新しい食堂
¥1100

③新百姓
¥2200

④三部作 骨太JAPANな精神性
¥2200

⑤100分で名著 河合隼雄
¥990

⑥ハーブティー
¥1200

⑦日本社会再考 網野善彦
¥900

⑧○○と○○ 思索を深めるキーワード
¥2200

⑨土を育てる
¥2420

⑩新百姓
¥2200

⑪三部作 日本語表現のための必読書
¥2200


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