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2022年を振り返って

いろいろあった2022年も今日で終わり。

と、書き出せば、なんだかいろいろなことが目まぐるしく起こったような気がしてきます。
本当でしょうか?
確かめるためにも、2022年の主な出来事を振り返ってみようと思います。

(決して、まだ終わらない大掃除を投げ出しているわけではありません。)

さて、前回の更新から随分と時間が経ってしまいました。
お久しぶりです。
note、ずっと更新したい気持ちはあったのですが、今年もいろいろなことに時間と身体を取られ、つい後回しになっていました。
ですが、今日は書きます。

画像とか体裁とか気にせず、兎に角、文章でつらつらと、まどろっこしく書いて、下書きのようなものでも公開しようと思います。


1月、新年早々に曽於市の広報誌に掲載してもらう。

末吉製茶工房の拠点でもある曽於市では、毎月一回、市の広報誌が発行されます。
その1月号で、末吉製茶工房の活動を紹介していただきました。

https://www.city.soo.kagoshima.jp/gyousei/shihou/reiwa3/files/01/2022-01-P2-5.pdf

どのような活動だったかというと、同じく曽於市のお茶屋さんである「橋口製茶舗」の橋口さんと、曽於市の地域おこし協力隊の方と一緒に、オーストラリアの方々へ曽於市のお茶を紹介するオンラインイベントを開催したのです。

茶畑から生配信したり、画面の向こうの方々と一緒にお茶を淹れたり、とても楽しくて刺激的なイベントでした。


2月、noteで書いた記事が思わぬ反響をもらう。

正直、誰にも読まれないだろうという気持ちで書いたので、思いのほか反響と言いますか、皆さんから励ましのメッセージをいただけたことが本当にありがたかったです。

うちは本当にお客さんに恵まれています。
それを実感することができた、2022年もまだまだ踏ん張るんだ、と思えた出来事でした。
弱いところを晒すのは勇気が要りましたが、弱いところ、かっこ悪いところも含めて、末吉製茶工房、又木健文で、それを発信することも大切なんだと気づけました。

そして、2022年走り抜けましたが、現状は、2月からそれほど変わっていません。
今も経営は苦しくて、資金繰りはいっぱいいっぱいです。
自分への給料(月5万円)は、数か月、ずっと満額で払えた試しがありません。

すみません、ちょっと見栄を張りました。
もう既に金融機関から融資を実行してもらえる水準の財務内容ではないので正直に言いましょう。
0円の月がほとんどです。


「自分に払うくらいなら、パートさんに払う」

という気概でやっているのもありますが、とうとうパートさんに払うお金の余裕もなくなってきたので、無理を言って、シフトを減らしてもらっています。
パートさんにも暮らしがあって、まだ小さいお子さんもいるのに、従業員の暮らしを守れない経営手腕にほとほと嫌気がさします。

2023年こそは、従業員のお給料を上げる、そして、自分への給料もちゃんと払えるように、必ず、この苦境を乗り越えてみせます。

この辺りの経営に関することは、また別に記事にしようと考えていますので、この記事ではこれくらいで。


3月、「サライ 4月号」に掲載してもらえただけでなく、茶神888さんが来園してくださる!プライベートでは結婚!

末吉製茶工房は、毎週金曜日、地元の大隅大川原駅に停車するD&S列車「36ぷらす3」のおもてなし隊としてキッチンカーで出店しています。
その「36ぷらす3」に「サライ」の記者さんが乗車されており、その日のことを誌面で紹介してくださりました。
全国誌で紹介していただけるのは本当にありがたいことです。


そして、さらに3月には、あの茶神888さんが末吉製茶工房の茶園を訪ねてきてくれました。
八十八夜までのカウントダウン企画で、うちの茶畑、キッチンカーを取り上げてくださったのです。
TwitterにDMが届いた時は、まぁ、偽物を疑いましたよね。(笑)
ずっと陰ながら活動を見ていた、雲の上の存在と思っていたあの茶神888さんです。

「いやいや、何かの間違いだ」と思うのが当然でしょう。
もしくは、「茶神888さん、Twitterを乗っ取られたんじゃなかろうか?」と。

でも、本物でした。
実際にお会いして、お話してみると、もう本当にプロ意識の塊と言いますか、お茶のことに詳しいのはもちろん、どうしたら日本茶がもっと広がるかを四六時中考えてらっしゃるのが駄々洩れでした。

業界への風刺を利かした鼓舞や消費者へ最大限PRするために創り上げている茶神888というキャラクターが、壊れてしまわないように徹底しているところにも触れて、ますますファンになってしまったことは言わずもがなです。

そんな茶神888さんに応援してもらえたことも、2022年を走り切る上で大切な出来事でした。


あとは、プライベートでは入籍することができました。
今までとは違う責任を感じています。
やりたいことをやって駄目ならそこまで、というわけにはいきません。
これまで以上に、きちんと結果で示さなければなりません。
だって、僕を選んでくれたことを後悔してほしくないですし、いつか生まれてきてくれる子どもにも、
「お茶作りしている父ちゃん母ちゃん、きらきらしててかっこいい」
って思ってもらいたいですもん。


4月、茶摘み始まる。「かごしま列車の旅」でキッチンカーも紹介してもらう。

やはり、4月の一番の出来事と言えば、今年の茶摘みが始まったことでしょう。
うちの茶摘みは4月下旬から始まりました。

今年は、霜対策もうまくいき、霜害に遭うことなく茶摘みをすることができました。
また、桜島の降灰に遭わずに済んだのも、僕が地元に帰ってきた2017年以来だったので、相当久しぶりでした。

そして、茶摘みの前には、台湾で日本茶を取り扱うお店にもお茶を卸せることが決まっていたので、なにかと幸先の良い一番茶だったように思います。

もう一つ、幸先の良い出来事として、3月の「サライ」さんに続き、「かごしま列車の旅」という電子雑誌で、「36ぷらす3」の大隅大川原駅でのキッチンカーおもてなしについて掲載していただけました。

https://www.tra-net.jp/kagoshima_railtrip/?pNo=1


5月、6月、7月、茶摘みをしたり、仕上げをしたり、イベントに出たり。

4月に茶摘みが始まってからは、怒涛の日々です。
もっと具体的に書き記したいのですが、ちょっと今は思い出せないようなので、思い出したときに追記しようと思います。


8月、Great Taste Awards 2022で、二年連続で最高「三つ星」を受賞!そして、食べチョクでの販売を開始。

自分でも驚きでした。

Great Taste Awards とは、イギリスで開催される国際的な食品コンテストで、世界最大規模、最も権威のある食品のコンテストであり、嘘か本当か「食のオスカー」とまで呼ばれています。(本当です)

2019年に初挑戦し、そこから毎年、星をいただいています。
今年は、2021年に続き、最高の「三つ星」をいただくことができました。
コンテストが開催され始めた昔のことまでは、データが無くて調べられないのですが、少なくともここ数年で、日本茶で毎年受賞&二年連続「三つ星」受賞はうちだけじゃないかと思います。

賞を獲るためにお茶作りをしているわけではないのですが、やはり、認めてもらえるのは嬉しいことです。
なにより、父が喜んでやる気を出してくれることが、このコンテストに出品して得られる最大の成果だと思います。


そして、この月、産地直送通販の「食べチョク」さんにも無事に登録が完了し、販売を開始することができました。
良かったら覗いてみてください。


9月、国際日本茶協会様のYouTube企画「Tea Regions of Japan」 で紹介してもらえる!

まさか、です。
日本各地の茶産地・茶生産者にスポットを当てて紹介する企画に、末吉製茶工房を選んでいただけました。

しかも、まだ全ての産地の動画が公開されてから間もないこともありますが、現時点(2022/12/31)で、曽於市の紹介動画が、同企画の動画の中で1番の再生回数になっています。
本当にありがたいことです。

この動画、4月に国際日本茶協会の方がお二人で来られ、半日とちょっと、丁度真っ最中の1番茶の作業風景等を取材していただきました。
事前の打ち合わせがあったとはいえ、短い時間で、こんなに素晴らしい動画が出来上がるとは思っていませんでした。

楽しく、とても刺激的な時間でした。
ご縁が繋がってこのような機会に恵まれて、本当に、本当にありがたい限りです。

あと、当然と言えばそうですが、相手に「伝える」ために、動画(とその編集能力)は大きな武器になりますね。

後日、他の鹿児島の生産者と、海外の視聴者の方とのオンラインで交流会があり、その際に、他の生産者の方の動画も拝見したのですが、本当にお茶って面白いなぁと改めて思いました。
(僕は、動画の中でとても失礼なことを言ってしまっているのですが、それはご愛嬌ということで。)


10月は盛り沢山!ずっと開発に取り組んでいたクラフトアイス「本格日本茶ソルベ 茶冰の雫」の販売開始。The Leafies 2022で最高「金賞」受賞!農家バンドフェス2022に出演♪

10月は盛り沢山でした。

まずは、2年前から開発に取り組んでいたクラフトアイスの販売を開始しました。

その名も、「本格日本茶ソルベ 茶冰の雫」。

兎に角、濃厚です。
OEMで製造する以上、原価が割高になってしまうのは目に見えていたので、他のところでは決して出していないような唯一無二のクラフトアイスを作ろうと、開発段階から意識していました。

そういうこともあり、きちんと第三者認証機関から「ヴィーガン」の認証まで取得しています。
販売開始時期が秋になってしまったので、そこまで本格的に販促に力を入れていませんでしたが、徐々にお披露目の機会を増やしたいと考えています。


そして、10月はもう一つ、大きな出来事がありました。

なんと、信じられないことに、今年初めての開催となったThe Leafies 2022という、イギリスの紅茶の資格認定機関として権威のあるUK Tea Academy と、老舗百貨店のFortnum & Mason とが主催したお茶のコンテストで、蒸し製緑茶部門の最高「金賞」を受賞することができました。

「金賞」は各部門から1つだけ。
しかも、「金賞」に見合うお茶が無ければ、「該当なし」として、当該部門から選出されないこともある中、うちのお茶を選んでいただけました。

本当に、末吉製茶工房のお茶を応援してくださる皆さんのおかげです。
おかげさまでお茶作りができていることをつくづく実感します。

些細なことでめげていたらいけないですね。
お祝いのメッセージもいただけて、「まだまだやれるぞ」「まだまだ諦めるな」と、背中を押してもらえました。
本当にありがとうございます。


ちなみに、Great Taste Awards に続き、結構大それたことをやってのけているのではないかとも思うのですが、鹿児島で一番大きな地域紙やメディアには一切相手にしてもらえていません。
メディア戦略も、もう少し上手にならないといけません。



そして、忘れちゃいけないのが、「農家バンドフェス2022」という、Twitter上で開催された音楽フェスへの参加です♪

地元の同級生3人、もちろん全員農業関係者で、参加しました。
久々にエレキギターをかき鳴らして思うのは、音楽ってやっぱり楽しい、ということです。
こういう時間を、もっともっと大事にしたいと思いましたし、このまま3人で活動は続けていこうと盛り上がっていますので、来年もちょくちょくお披露目できるかもしれません。

ちなみに、運営が書かれた記事はこちらです↓


11月、12月、後日更新します。

ここまで書いてきましたが、やはり今日は大晦日。
義実家から食事のお誘いがあるのですが、集合時間が当初の予定よりも早くなりました。

慌ただしくて申し訳ありませんが、続きは後日更新します><

それでは皆さん、良いお年をお迎えください^^


(以下、追記)

11月、苦渋の決断で商品の値上げを実施。まっぷるトラベルガイドでキッチンカーを紹介してもらう。

まずは、これが一番、心情としては悩ましくて印象に残っています。

「値上げ」

昨今の物価上昇に伴い、うちも商品の値上げを実施しました。
商品にもよりますが、大体の商品で100円の値上げです。

日本全体で物価が上がり、購入してくださる方のお財布にも影響が出ている中、たかが100円、されど100円、値上げすることにはとても迷いました。

ですが、このまま、物価上昇を自分たちで被り続けていると、本当に、従業員へのお給料も払えなくなる。
長く良いものを作り続けていくには、もう少しだけ、適正価格まで引き上げさせてもらいたい。

社内では、4月ごろから「値上げをすべきでは?」という声が上がっていたのですが、僕がずるずると決断を先延ばしにしていました。

もちろん、この値上げは一時的なつもりです。
一刻も早く、日本経済の賃金水準に見合った物価に落ち着いてくれることを願っています。

(ちょっと余談…)
物価上昇もそうですが、品質を維持、ないしは向上させるためのコスト増を生産者が被り続けるというのは、日本農業界の悪しき習慣だと思います。
生産者の暮らしを守るための施策と、消費者の暮らしを守る施策とが、うまく重ならないことが多いとはいえ、生産者の尊厳をきちんと守らないと、農業の未来は明るくならないと感じます。


あとは、まっぷるトラベルガイドで地元・曽於市の特集が組まれ、その中で末吉製茶工房のキッチンカーも紹介してもらえました。
本当にありがたい限りです。


12月、「まっぷる 鹿児島 指宿・霧島 ’24」に掲載してもらう。

先月のまっぷるトラベルガイドに続き、雑誌での「まっぷる 鹿児島 指宿・霧島 ’24」でも曽於市の特集が組まれ、末吉製茶工房のキッチンカーを紹介してもらえました。

有名誌に掲載してもらえるのは本当にありがたいことです。

「買ってもらう」ためには、まずは「知ってもらう」こと。
話しはそれからです。
2023年は、もっともっと情報を発信していこうと思います。


まとめ

2022年も、おかげさまでお茶を作ることができました。
本当にありがとうございます。

引き続き、経営は綱渡りです。

ここがピークにならないように、
子どもたちの憧れの職業=お茶農家と思ってもらえるように、
老後に浴びるようにお茶を飲めるように、
何より、お茶に携われる日々を笑って過ごせるように、

まだまだ高みを目指して、できることを一つひとつ積み上げてまいります。

「できっこないをやらなくちゃ」


では、また次の記事で会いましょう。

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