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元町ワイン会に行ってきました。~ケイ・シオガイ、ナイスガイ(※駄洒落)~

友達がすくないことで全わたしの中で有名なますたや。
そんなわたしがこの週末、ついにワイン会にお呼ばれしてきました奇跡?!

場所は横浜元町にあります、とある小さなフレンチレストラン。
主催してくださったのは、目下ワインエキスパートエクセレンス受験勉強中のTAIZOさんです🍷

会には、元ワインスクール講師のKさんをはじめ、昔インポーターとして働かれていたお姉さまや、ワインを求めて各地を回られているお姉さま、そしてWSETdiplomaを目指して勉強中の美女といった、歴戦の猛者が勢ぞろいしております。

ちなみに、全員ワイン関連資格者。

・・・・・ば、場違い…っ!😂

ここでますたやは悟ります。そうか、これはあれだ、わたしが呼ばれたのは、いつものひな壇要員…!

それなら、慣れてる。(うなずく)

ということで、瞬時におのれの立ち位置を悟り、いきなりリラックスするますたや。完全にお姉さまお兄さま方の深い懐を借りる気まんまんで、楽しいワイン会がはじまったのでした。


今回のワイン会には、TAIZOさんの持ち込みワインと、それに合わせてKさんが選んだワインが持ち込まれておりました。
ワインは数日前にお店に運び入れ、セラーのなかで落ち着かせていたとのこと。
それ、あれじゃないですか、本気のワイン会でやることがあるって、風の噂で聞いたことがありますよ…!

目が喜んでいる

そもそも今回のワイン界の発端となったのが、TAIZOさんが「ケイ・シオガイ」のワインを手に入れることができたから、だったのだそうです。

みなさん。ケイ・シオガイ、ご存知ですか?

ケイ・シオガイであるところの塩貝圭さんは、ブルゴーニュでワイン造りをされている日本人エノログ。フィリップパカレで修業したのち、アルマン・ルソーにてセラーの管理担当に、そして現在はドメーヌ・ルーロでワイン造りにたずさわりながら個人ネゴシアンを立ち上げた、若手イケメンワイン醸造家です。

ケイワインは現在、世界のバイヤーから注目のまと。ついに今年発売されたファーストヴィンテージは、サブスク会員のみに頒布されたそう。

※TAIZOさんより、下記追加情報いただきました。ありがとうございます!

ケイシオガイは、日本の販売窓口は2つのみ。伊勢丹と仙台市のルシオールというインポーター。伊勢丹販売分はすぐ完売。 ルシオールさんが取り扱う分は、サブスク会員へ優先販売された。優先販売された後に若干数一般販売された模様。

どっちにしても、手に入れるのは超至難のわざだこれ…!

ちなみに、あまり喜ばしい話ではないでのすが、ファクトとしては転売価格もどんどん上がっているそうで、世界から注目されているブルゴーニュワイン醸造家なんです。

実は、ますたやねぇ――知ってたんですよね、これが。(ドヤァ…)

なぜかというと、ケイさんがやっておられるYOUTUBEを、たまたま拝見していたからです。

▶ WINEBOOKSさんとも対談を何度かされていました。

ワイン会へのお誘いをいただいた際、これはなんとしても行かねばならない会である、と直感。

『えっ、あのイケメンが造ったワインが飲めるの…?!』

と、ふたことめに脳裏をよぎった台詞はそっと押し隠し、さも上品な女子であるかのように、『お誘いいただき大変光栄です。もちろんうかがわせていただきます』という粛々とした気持ちで返信を返したますたや。

最初の料理が出て来た瞬間、

「どっひゃ~~!美味そう~~~!!」
しか言えない人類に成り下がってしまい、上品どころか語彙が迷子、果たしてこの先大丈夫かなあたしこれ、美味しいしか言わないんじゃないか…(不安)

[1本目]ノンヴィンテージ シャンパーニュ バロン ド ロスチャイルド ロゼ

1本目は、バロンド・ロスチャイルドのロゼシャンパーニュです。1本目からすごいやつ出て来た。

こちらはKさんの持ち込みワイン。葡萄は8~9割がシャルドネ。そこにピノ・ノワールがアッサンブラージュされているとのこと。

キラキラと立ちのぼる細かい泡と、ふわっと香り立つ華やかな香り。なにより美しいロゼ色に、めちゃくちゃワクワクしてきます。

あたりまえかもしれないのですが、外観の綺麗さって結構大事な要素だなあ~と思うんですよ。たとえ同じ香り、同じ味のワインでも、やっぱり白ワイン色とロゼ色とでは、心持ちが変わると思うんですよね。

「ピンクで綺麗!」って、それはなんだかワインの”本質”ではない、のかも、しれないのですが、でも、これからこの美しい桜色の液体をいただけるのか~!と思うと、やっぱり眺めるだけで心躍ってしまいます。

味わいとしてはとてもしっかりとした果実味があり、コクがあってジューシー!それでいて透明感のあるクリアな印象で、舌のうえではちょっと塩っぽいトーンを感じます。びゃ~!美味しい!(語彙)

余韻のわずかな苦みが、前菜にいただいた稚鮎のうまみをぐっと引き立てていました。

料理が乗ってるの、ワインの木箱ですよお洒落!

Kさんからは「これは、ピンク色を付けた白ワインスパークリングではなく、ロゼとしての味がちゃんとするね」とお話をいただきました。ロゼとしての味・・・わ、わかる。(語彙ひと任せ)

1本めからこんなに 高い いや美味しいワインが飲めるなんて、光栄の極み。
しかし1本目から早速語彙がひと任せになるだなんて、ちゃんとひな壇コメントができるか心配になってきた。わたしの存在意義そこやぞ語彙仕事しろ。


[2本目]ケイ・シオガイ ブルゴーニュ ブラン ペラン 2020

来ました、本日の主役パートワン。こちら、塩貝圭さんのブルゴーニュブラン2020です。

TAIZOさん情報によると、ケイさんご自身はこのワインについて「60点のデキ」と語っておられるとのこと。本当はもう1年熟成させたかったけれど、資金繰りの関係で今出すしかない、それでも飲んでくださるみなさんはそのあたりも加味して飲んでいただきたい、とのことでした。

TAIZOさんは、「世界1を目指して戦っている姿、それこそを応援したいと思ってサブスクに申し込んだんです。なんたって、夢があるじゃないですか」と、しっぽり語ってくださいました。

若手や新規のワイナリーは、特に最初の資金繰りに苦労するんですよね。まだ売れるものがないのに、設備購入にお金はかかる。借金からスタートというのは、いずれ返せるという強い信念があってさえ、やはり相当なストレスやプレッシャーがかかるものだと思います。

だってわたし昨日、うちの妹に「もうこっちの仕事やめて、実家の畑で葡萄栽培でもするかなぁ…」っていう商談を持ちかけたんですが、計算したら最初の5年ほど無給だな、ってなってからふたりともそっと身を引きましたもんね…(夢5秒)

若者の夢に投資する。なんてカッコいい世界。わたしも将来セレブになったら、言いたい台詞のひとつです。(ならない)


と、いうわけで、そんな夢を描くこちらのワインです。

酸味のある柑橘の香りと、ほんのりとした樽香が立ちのぼります。でですね、この樽、本当に綺麗にコントロールされているんですよ。強すぎもせず、弱すぎることもなく、シャープでありながらも熟した果実味に寄りそっていて、とても美しいバランスなんです。

ちなみに樽香ってどうやって調整しているかっていうと、毎日飲んで確認してるんですって。へ~!知ってました?

飲み口はすっ…と舌に馴染み、終わりも同じく静かに消えていく。浸透圧が舌とおんなじなんじゃない?っていうほどの、舌馴染み感。
それなのに余韻はしっとりと長く、しばらくずっとケイ・シオガイ味が口の中に居残る感じ。もはやこの余韻だけでご飯が食べれるレベルでした。

トマトジュレのうえにとうもろこしのムースが乗っています

「60点・・・・・・謙遜だよね?」が、満場一致の意見。

いやむしろこれが60点だとしたら、100点は一体どうなるんだ…!ああ怖い怖い、ワイン怖い…!(まんじゅう怖いのトーンで言ってます)


[3本目]ドメーヌ・ド・ラ・ボングラン・ヴィレ・クレッセ・キュヴェ・EJテヴネ 2014

続いてはこちら、ドメーヌ・ド・ラ・ボングランのヴィレクレッセです。
不勉強なことに、ドメーヌ・ド・ラ・ボングランは初耳だったのですが、「ボングラン美味しいから、覚えておくといいよ!」って、お姉さま方にも教えていただきました。ボングラン、ます覚(おぼ)!

いやぁこのワインがすんごい美味しくって、飲んだ瞬間「んんん~~~~~~♡♡♡」って身もだえしました。

豊かな果実味と熟成によるまろやかさ、ほんのりと甘みを感じる、めちゃくちゃ美味しいシャルドネ!は~びっくりした。

Kさんによれば、こちらはぎりぎりまで熟させた葡萄を使っているじゃないかな、ということ。もしかすると貴腐葡萄が入ってるくらいじゃないかなぁ?とのお話でした。

貴腐ブドウは(貴腐ワインにしなくとも)影響が大きく、貴腐化してしまうと、ワインにとってプラスに働くこともあれば、決してそうじゃないときもあるそうで、必ずしも「長く待てばいい」というわけでもないそうです。

それでもぎりぎりまで糖度をあげようと、天候を探りながら待ち続ける収獲までの日々。葡萄農家さんにとっては本当に緊張の毎日だろうなぁ…と、思いを馳せた1本だったのでした。は~ほんとワインって美味しいなぁ… 世界の葡萄農家本当にありがとう…

ホタテの美味しいやつ(だんだん難しいことがわからなくなっていきます)

と、ここで突然、とあるお姉さまが「あああ!」と声をあげます。どうなさいましたか?!

ケイ・シオガイの味が変わってる…!

なんと、先ほどまで飲んでいたケイ・シオガイ、それが時間をおいて味わいが変化しているというのですよまじか…!

「なんていうんだろう、独特なハーブのような香り。むずかしいな、言葉にできない…!」
「ほんとだ、さっきと違ってこう、なんていうのか、違う香りが…ああこれ、なんだっけ…!」

と、奇跡的にワインが残っていたお姉さまたちが、言葉を探して首をひねります。その様子を、指をくわえてみているしかない、すでに飲み干していた参加者たち。(わたし)

「それなんなの、なんのワインマウントなの?!」という名言が生まれ、次の赤ワインは絶対すぐに飲み干さないぞ、と心に誓った我々。
次は、わたしも頑張ります… でも、美味しいワインいつのまにかグラスからいなくなってる説…(絶望)


[4本目]ケイ・シオガイ ジュブレシャンベルタン 2020

さて、続きましていよいよ赤にまいります。まずはこちらの塩貝ワイン、なんと村名ジュヴレシャンヴェルタンですよ、ジュヴレシャンヴェルタン!びゃ~!
「昨日、ジュヴレシャンヴェルタン飲んだよ」って、月1くらい言いたい台詞です(無理)

これ香りが面白くて、あの、日本のピノノワールによくある、「梅シソ系」の香りがしたんですよね。

最初飲んだ時、『え、そんなことある…??』と思って言わずに黙ってたのですが、しばらく経つともう我慢しきれないくらいのシソ感が(ほんのりですが)滲み出て来たんですよ。それで、恐る恐る周りのみなさんに「これ…梅とかシソの香りしません…?」って聞いてみたところ、「わかるわかる!」って言ってもらってひと安心だったのでした。

やっぱり緊張するじゃないですか、ワインの香りや味を共有するのって。ひな壇枠ますたや、ワインをもとにワアワア言うのは得意なんですが、なにせワインの味に言及するのは苦手で…(本末転倒)

味わいとしては、最初に際立つのは結構ビシッとしたシャープな酸でした。果実味は控えめで、しっかりめのタンニンが舌を流れていきます。芯が太く、まじめな印象のワインで、「繊細だけど強い」っていう二律背反の魅力を持ち合わせていました。

若ピノって、「果実味」を楽しむタイプのものもあるじゃないですか。そういうんじゃないんですよねぇ…そういうんじゃない。「そういうんじゃないんですよ」って、ケイ・シオガイが言ってる気がします。(言ってない)

時間が経つと酸味はやや穏やかになったので、俄然変化の最中という印象でした。まだまだ酒質の強さを感じるこちらは、ぜひもう2,3年熟したものを飲んでみたいです。えっと、どなたか、よろしくお願いしますっ!(他力本願)


[5本目]メゾン・ルロワ マコン 2012

そして最後にいただいたのは、こちら。メゾン・ルロワの10年熟成ワインです🍷

▶ 以前いただいたメゾン・ルロワの記事はこちら

さすが10年選手ということで、だいぶ茶褐色の液体になっています。ドメーヌものだとむしろもっと長熟なのだと思うのですが、メゾンもので熟成もはやいのでしょう、ちょうどピークか、ピーク過ぎ頃かな、という感じ。

まさに味わいも「熟成ワイン」の雰囲気がぷんぷんで、落ち着いた果実味に馴染む酸、シルキーなタンニンと、舌が喜ぶ要素が詰まっているワインでした。

もうこの辺りになると、ワインの美味しさと話の楽しさが同じくらの割合で押し寄せてきて、うっかりすると「あっ、今あたし、ワインのこと考えずにワイン飲んだわ!」となる瞬間が増えて来てるんですよ。ただの酔っ払いとも言いますが。

それでもしっかり爪痕が残るというか、余韻の長さに酔えるワインで、さすがメゾンとはいえマダム、まだまだどうぞ長生きしていただけると全世界のワインラバーが喜びます…!

メインは鹿肉!料理も全部美味しかったなあ…!

と、いうことで豪華絢爛な5本のワインを、ただ美味ェ美味ェと飲み干したワイン会でしたいつものこと…!

それにしても徹頭徹尾、わたしがこのようなワインを飲ませていただけることのすごみがすごすぎて、『ワイン界のひな壇芸人枠、ひと少ないんだなぁ…』などとぼんやり思ってました。
それかなんか、前世ですごい徳を積んだのかも。前世のわたしありがとう。

また、ぜひ!と、言葉を交わし合ってお別れした帰り道。
「また、ぜひ!」の台詞にこれほどまでの本気を込めることって、そうそうない。

またぜひ美味しいワインを、美味しい料理を、そしてなによりも楽しいお話をうかがうために、どこへでも馳せ参じようと心に誓ったますたやだったのでした🥰

美味しかった~!

ちなみにわたしはこのあと、東京にとんぼ返りしてもう1軒ワインなイベントへと向かいました。そのお話は、こちら🍷

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それではまた次の #3000円ワイン か、 #ワ活 でお会いしましょう♪ここまでお読みいただいてありがとうございました!3000円ワインをこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやでした(^○^)

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■ ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!

▶ 詳しいプロフィールはこちら!TwitterやInstagramもフォローお気軽にどうぞ♪

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