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ニュースデトックスのメリットとデメリット

 昨今の情報化社会、特にインターネットが発達してからというものの、それ以前の世の中と比べると手に入る情報・ニュースの量は格段に多くなった。テレビや新聞のニュースだけでもすべてをチェックすることは不可能なのに、そこにネットメディアやネットを通じて個人が発信する情報まで加わった。情報の洪水に流されるのが日常的になってからすでに久しい。

ニュースデトックスの必要性

 情報の洪水に流されてしまわないためには、意図的に情報を遮断し取捨選択する必要がある。いわゆる「ニュースデトックス」というやつである。私は数年前から始めた。新聞を解約しテレビを切り、ネットも出来得る限り見ないようにする。最初は難しいかもしれないが、慣れればなんてことはない。ついでに新聞代や電気代、さらには時間も節約できて一石二鳥である。そんなことをすると「必要な情報まで手に入らなくなるのでは?」と思う方もいると思うが、本当に必要な情報(それこそ生命に関わるような事情や天気予報など)は町中や、ネットでチラ見することで得る事ができるので心配いらない。実際自分はニュースデトックスを始めてから、基本的な情報すら能動的には調べなく成ったが全く困っていない。
 ニュースデトックスを実践してわかかったことは、見聞きする可能性のある情報の90%は、自分にとって必要でもなく愉快なものでもない(それどころか害悪になるような情報も珍しくない)ということだ。例えばニュース番組をつければどこそこで強盗が発生したという事件についてのニュースや、景気が下向きになったという経済についてのニュース、社会問題についてアナウンサーと専門家が眉間にシワを寄せて語っている番組などがやっていたりする。バライティー番組をみれば、芸能人が結婚したとか離婚したとか、大して面白くもない芸人のコントだのがやってたりする。新聞や雑誌についても似たような情報がこれでもか、というくらい大量に掲載されている。
 ネットはもっとひどく、特にtwitterなどのsnsは全く責任を負わない個人が好き勝手なことばかり発信しているものだから、「そんなの信じてるってマジですか?」と首をかしげるレベルの陰謀論者や、界隈に深入りしすぎて自分の希望的観測と客観的事実がつかなくなっている政治オタクが対立勢力とバトルしてたり、フェミニストとアンチフェミニストが互いに「男・女は糞」と罵り合っていたり、まあひどい有様である。こんなものを見ていたらまともな人間でもそのうち感化されて狂っていく。実際twitterなどではじめは普通の人だったのに、段々おかしくなって最後は完璧にネットの闇に染まりきってしまったような人を何人も見てきた。
 ともかく今の世の中には負の情報があまりにも多すぎて、私達はそれから身を守る必要がある。もし情報の洪水に対する回避行動を取らないでいると、冗談抜きに人生が狂いかねない(変な宗教に入信しちゃったり、犯罪に巻き込まれたり)。ニュースデトックスは「やりたい人がやればいいもの」ではなく「一定程度はだれもがやらなくてはならないもの」になっていると思う。

デトックスし過ぎも考えもの

 だがしかし、あまりにもデトックスしすぎると今度は別の問題が発生してしまう。というのも情報を遮断すれば不快な情報や自分にとって有害な情報は確かに見なくて済む。しかしあまりにも遮断しすぎると、今度は自分にとって愉快な情報や有益な情報までカットしてしまうからだ。実際今の私がそれに近い状態になっている。以前ニュースデトックスを行う前は負の情報(不快・有害なニュース)に当たることも多かったが、正の情報(愉快・有益なニュース)を知れることも多かった。だが徹底的に情報を遮断してしまった現在は、正の情報に増える機会が以前に比べると格段に減ってしまった。無論ゼロに成ったわけではない。だがどうしても負の情報を避けようとすると、同時に正の情報も一定程度弾き飛ばしてしまうことは避けられず、これをいかに少なくするかに悩んでいる。本当ならスルー力を強化して、不快な情報をを見ても気にしないように出来るのが一番いいのかもしれないが、私は心が弱く影響を受けやすい人間なので、ちょっとでも不快な情報が視界に入るとそれだけでソワソワしてしまうので難しい。

玉石混交の「玉」だけ集めるのはどうすりゃいいのか

 具体的にどうすれば正の情報だけを濾し取って摂取すればいいのか、その方法を知りたいのだが考えても調べても出てこない。上に書いたとおりスルー力を鍛錬して不快な情報もあるが愉快な情報もあるところに突っ込んでいくべきなのか、それとも不快も少ないが快も少ない状態に甘んずるべきなのか。
 やはり地道に不快なアカウントをブロックやミュートして視界から消したり、好感の持てるアカウントやwebサイトを探し回って行くしか無いのだろうか。みなさんはどうやって負の情報をさけ、正の情報を集めるようにしているのかぜひとも伺ってみたいところである。

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