見出し画像

オリンピック・パラリンピックを見て考えたこと

Bリーグのシーズンオフと共にこのnoteもオフになってしまい、とてもひさしぶりの更新になってしまいました。ご無沙汰しております。

夏が過ぎ、来週にはいよいよ新シーズンが始まるわけですが、その前に、TOKYO2020 オリンピック・パラリンピックについて書きたいと思いPCを開きました。これも今さら感がありますが、お付き合いいただけると嬉しいです。


日本バスケ、銀メダルおめでとう!

バスケットボールファンの皆さんにとっては、まずはこれですよね!

女子バスケットボール、そして男子車いすバスケットボール、いずれも世界ランキング上位国を倒しての決勝進出。
残念ながら決勝はアメリカに敗れてしまったものの、堂々の銀メダル!!

日本がバスケットボールでメダルを獲れる日が来るなんて…

失礼ながら、正直思ってもいませんでした。そして、重ね重ね失礼ながら、女子バスケも男子車いすバスケもこれまであまり注目しておらず、それだけの力を持っていることも知りませんでした。(男子バスケしか注目していなかった自分が恥ずかしい…)

そして、今回の大会から正式種目となった3x3も含めて、5人制のバスケットボール、車いすバスケットボール、同じバスケというカテゴリで括られますが、それぞれ特徴や魅力の違いを知ることができました。


車いすバスケのスピード感と迫力に圧倒された

特に車いすバスケは今回のパラリンピックで初めてちゃんと試合を観たのですが、一般のバスケ(車いすバスケに対してこれをどう呼んでいいのか未だに分からない…これも一種の”バリア”なのかもしれません)とは違ったボールの動き、プレー、スピード感と迫力に魅了されました。

腕の力や体幹だけで逆サイドへパスを回したり方向転換したり…五体満足の身からは想像もできない身体能力、転倒を恐れない身体を張ったディフェンスに圧倒されました。

また、車いすバスケ独自のルールにも興味がわきました。それは「クラス分け」というもので、下記のようなルールによって障害の度合いが試合出場時間に直結しないようにするだけでなく、各々が持つ障害や特性の違いがチームのメンバー構成、戦略に活かされています。

車いすバスケットボールの選手には各々障害レベルの重い者の順から1.0-4.5の持ち点が定められており、試合中コート上の5人の持ち点の合計が14.0を超えてはなりません。このクラス分けの目的は、障害の重い選手も軽い選手も等しく試合に出場するチャンスを与えるためです。

パラの試合の中でも、持ち点1点台の選手が非常に高確率でシュートを決めたり、逆に持ち点4点台どうしの選手がゴール下でバチバチやり合っていたり…と非常に多様な戦いぶりを見ることができました。

車いすバスケについてはまだ見始めたところなので、今後も情報を追いかけていきたいと思います。ちなみに、日本車いすバスケットボール連盟のTwitterは、なかのひとがとってもカワイイのでおすすめです!
銀メダル獲った時なんて興奮で死にそうになってたしね…笑


チームワークが光った女子バスケ

そして、女子バスケもすごかったですね。こちらもお恥ずかしながら渡嘉敷選手と高田選手くらいしか知らなかったのですが、一気に町田選手のファンになってしまい、オコエ選手も馬瓜選手もみんなインスタフォローしちゃいました…

男子もそうですが、やはり日本人は世界を相手にするとまずサイズで負けてしまうと思っていたのですが、バスケは高さだけじゃないんだっていうことを女子の銀メダルが示してくれましたね。粘り強いディフェンス、素早いトランジションからの速攻、果敢なインサイドアタックからの3ポイント…きっと今部活で頑張っている中高生のお手本になるような、そして見ていて応援したくなるバスケットでした。

オリンピック後はテレビ出演でも楽しませてくれました。
トマス・ホーバスHCはめちゃくちゃ恐いとか、フォーメーションが200以上もあって覚えるのが大変(町田選手は覚えてたけど、他の選手は「・・・」という感じでしたね笑)だとか、舞台裏のエピソードをたくさん聞くことができました。

また、JBAのyoutube「INSIDE AKATSUKI」は選手のコート外での素顔がたくさん見ることができて嬉しかったです。

そして、テレビでもyoutubeでもインスタなどのSNSでも、選手同士の仲が良いんだろうなぁというのが伝わってきました。無観客ということで直接声援を届けることはできませんでしたが、SNSなどを通して、少しでもファンの声が伝わっていたら嬉しいなと思います。


男子バスケは、次回に期待!

男子バスケは残念ながら予選敗退という結果に終わってしまいました。まぁ組合せを見れば仕方ないかなとは思いますが、同じ負けにしてももう少しやれたんじゃないか、という気持ちはあります。

専門的な見解は佐々木クリスさんのnoteに譲るとして(こちら500円ですがバスケファンなら課金する価値あり。今後バスケを見るときの視点を10個以上増やしてくれます)、今回は20代前半~中盤の選手も多く、悔しい思いをした経験を次のパリに活かしてほしいというコメントに留めておきます。


オリンピック・パラリンピックという国際大会が持つインパクト

さて、思ったよりも長くなってしまいましたが…
ここからはオリンピック・パラリンピックを通して感じた、今後のバスケットボール発展に向けて必要なことについて書いてみたいと思います。

今後のバスケットボールについて…という記事は、実は1年ほど前にも書いているのですが、今回はやっぱりオリ・パラがあったということで「世界における日本のバスケ」あるいは「他のメジャースポーツと比較したときの日本のバスケ」という視点で色々と考えることがありました。

以前は「とにかくもっと地上波で放送してよ!」とか「選手もファンもSNSで盛り上げようぜ!」とか「アリーナをつくろう!」とか、メディア露出や物理的なインフラ整備といった面に目を向けていました。

もちろんそれも大事なことですが、コロナがいつ収まるか見えないなかで各クラブの経営状況は厳しく、莫大な費用がかかるアリーナ建設はどのチームでもできることではない(ちなみに、沖縄アリーナはめっちゃ行きたいですが)し、テレビだけでなくNETFLIXやオンラインゲームなど多種多様なコンテンツが増える今、地上波放送がどこまでのインパクトを持つのか?も疑問です。繰り返しますがこれらが意味のないことだとは全く思いません。ただ、どれも個人の力ではどうしようもなく、投資金額が大きいのでその分リスクも大きくなってしまいます。


地上波放送という文脈でいうと、オリ・パラ期間中、バスケットボール各種目は結構放送してもらえていたと思います。だから、普段バスケを見ない人も、たまたま見たということがあったはず。そういう人達がバスケに興味を持ち、BリーグやWリーグや大学バスケなどでお気に入りのチーム・選手を見つけ、ファンになるような導線設計がポイントだったんじゃないかと思いました。「だった」と過去形で書いたのは、もう終わっちゃったから…もっと早く書けばよかったんですが^^;

先に紹介した佐々木クリスさんの記事でも触れられていますが、バスケをもっとメジャーにするための仕掛けをするチャンスだったことは間違いないと思います。何かしらの施策があったとして、その効果を検証するにはもう少し時間が必要です。


スポーツが成長・発展するには「関係者人口」が大事だと思う

バスケに限ったことではないですが、そのスポーツのメジャー度って、世界ランキングだけではなくて「関係者人口」で決まるんじゃないかな、というのが、今回の私の考えです。

関係者人口とは、選手・コーチ陣など当事者はもちろん、試合を盛り上げるチア、試合を支える審判・スタッフの皆さん、スポンサー、メディア、チームを応援するファン、チーム運営やリーグ運営に携わる方々、プロを目指す学生達や彼らを指導するコーチ、地域の少年少女たちのチーム、部活で練習する子どもたちやその家族…などなど、競技者人口よりもっと拡張させた人達の数だと捉えてもらえたらと思います。

比較対象として適切ではないかもしれませんが、今、eスポーツが非常に盛んになっているのも、ゲームを楽しんでいる子どもたちがいて、プロゲーマーたちがいて、ゲームを作る人、ゲーム実況をする人、などなど関わる人達が大勢いて、その関わり方も多様だからなのかな、と思うのです。(例に挙げた割に詳しいわけではないので大したことは書けないのですが…)


ファンの関わり方が増えるのは良いことだと思う。

ファンとひと口に言っても、年間シートを買って毎試合現地で応援する熱狂的なファンもいれば、たまにインスタを開いたら選手のストーリーが流れてきたのでリアクションをする程度のファンまでさまざまです。私は、それで良いと思います。その関わり方の多様性が、スポーツの盛り上がりにつながると思うからです。


ファンの関わり方の選択肢という文脈で、最近「選手個人が運営するオンラインサロン」が増えてきているのは良いことだと感じています。ファンの中にはチームそのものを応援する人もいれば、選手個人を応援したいという人もいるので、オンラインサロンなら仮に選手が移籍をしてしまっても、ずっと個人を応援し続けることができます。

また、そういったサロンの運営やオンライン配信、選手がプロデュースしたブランドの立ち上げなどをサポートするという関わり方(仕事、雇用と言ってもいいかもしれません)も生まれます。いちファンから、直接選手を後押しする存在、あるいはそういったコミュニティを運営するという役割を担う人が出てきたら面白いなと思います。まさに「好き」から生まれた仕事だと言えますよね。複業をする人もどんどん増えてきているので、色々な関わり方があると、ちょっとやってみようかな、という人が増えるかもしれません。

ここまで、私が勝手に考えている個人的仮説を書かせていただきました。

このnoteも、バスケに興味を持つ人が増えたらいいな、バスケがもっともっと日本でメジャーになったらいいな、と思って始めたものです。

私が一番応援しているのは宇都宮ブレックスですが、ブレックスだけが強くても面白くないので、やっぱりBリーグ全体、そして日本のバスケ界全体が盛り上がっていったらいいなと思いますし、その一端を、自分も僅かながら担えたらとても嬉しいです。


次回はもう少し近いうちに…Bリーグもいよいよ開幕です。今回のオフは驚きの移籍ニュースの連続でしたので、新チーム編成は一体どうなったの?という話も書きたいと思っています。
また次回も読んでもらえたら嬉しいです!

最後まで読んでくださりありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?