32日目 背側型スプリントユーザー(左前腕)デビュー

5時10分に目が覚める。ウトウトしながら左指ほぐし。いつもどおり、検温と血圧を計って、朝食。魚の塩焼きや牛乳など、身体にうれしいメニューだ。採血の日だったので、採血専門の看護師さんが来てくれたが、3回めでやっと採血成功。私は刺されるのは我慢できるから、何度も刺すことになる看護師さんの気持ちを考えると、わかりづらい血管でごめんなさい・・・と思う。

整形外科の先生方の回診後、担当の先生が左手手術の抜糸をしてくれた。ピンセットで黒くて細い糸を引っ張っては、パチンと小さなハサミで切る。そして皮膚から引き抜く。これを繰り返すこと20回。チクチクと痛いけれど、異物が取り除かれることが嬉しい。昨日つくったスプリントは、ベッドのそばに置いてある。やっと出番が来たぞ。さっそくはめてみると、今までのものより軽いし、肘が動かせる!肘が・・動かせるはずなんだけど、肘が動かない。1カ月曲げ伸ばししないと、やはりかたまってしまうようだ。徐々にほぐれることを信じる。

創洗浄。チャキチャキ系の看護師さんとお話しする。帝王切開をした友人から、看護師は患者にやさしくすべきと訴えられて、自分も気をつけなきゃなと思った、という話をしてくれた。

理学療法士(PT)さんとのリハビリ。足の運動をしながらおしゃべりをする。PTさんの2歳の息子さんの話。最近口が悪くなったとか、よく食べるとか。ほほえましいエピソードをきかせてくれる。

言語聴覚療法士(ST)さんとのリハビリ。数字を覚えるテスト。言われた順に覚えるパターン、逆に覚えるパターン、下3ケタを覚えるパターン。難しい。次回は下4ケタをやってみましょうと予告された。明日も頑張ろう。

お昼ご飯(油淋鶏)をはさんで、作業療法士(OT)さんとのリハビリ。新しい装具の調整と手首の運動をする。肘は朝より伸びるようになっていた。問題の手首は、カチンとロックがかかっているように動かない。前後左右ひねりも、ピクリとしか動かない。見た目は少しずつ戻ってきているように感じる。ぺったんこで血の気がひいているような形から、肉が少しついてきて血が通っているように・・・少しはなってきた。と思う。

レントゲンに呼ばれたので、レントゲン室に移動。これまではレントゲンをとるたびに左腕の包帯をぐるぐるとって、あとで看護師さんに巻きなおしてもらっていたが、今はもうスプリントである。自分でマジックテープをベリっとはがして着脱できるのだ。手早く終わる。

盛りだくさんの一日が終わろうとしていた。今日もよく治療に専念できた。

夕食前に突然口腔外科の先生が来てくれた。前髪切ったことを気づいて口にしてくれた先生だ。これからすぐ抜糸してくれることになった。下の歯茎の外側を縫っていた透明な糸をパチパチ。(今日は抜糸が重なるなぁ)。口を動かす旅につっぱることがなくなり、快適になった。

音楽を聴きながら、手の指の運動をして残りの時間を過ごす。スプリントはリハビリの時間以外は装着しているように言われている。手首の運動は自主的にはできない。許されている、指ほぐしを頑張る。


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