ロンリー、ロンリー、ロンリー『ファストフード物語』
こんなもんだよ、人生なんて。
上手くいくことなんて、滅多にない。
ロンリー、大概最後は一人になる。
生死彷徨えど、一人で行くしかない。
世界は荒れるけど、戦わなければならない。
八十年前の兵士と同じ目をする若者たち。
僕はその波に抗うけど、まず勝てないでしょう。
流るゝのは川だけでいいとあれだけ言ったのに。
また、どこかでダラダラと、嗚呼、悲しき姿。
僕は死んでゆく誰かを弔うことをしたくない。
ロンリー、結局人々は傷つけあって死んでゆく。
信じるが負け、正義は負け、なんだって両成敗。
みんなが涙を流し、精霊を探す旅へと出かける。
愛されるべき人も愛してくれる人も生命を絶つ。
孤独。それが宿命であるかのように、鳥が鳴く。
平和と戦争と金儲けと偽善とわがままと愚かさと生命。
みんな仲良し。みんな手をつなぎ合っている。そんな世界。
ロンリー、僕はポケットに手を突っ込んで、飴玉口で舐めて。
オレンジ色の世界を、流離、逡巡し、それでも歩くしかない。
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