『愚れノ群れ』感想
こんばんは、蒼乃真澄です。
さて今回は、先日観劇した舞台『愚れノ群れ』について感想を書いていこうと思います。ネタバレなしでいきますので、よろしくお願いいたします。
今回は『シアター・サンモール』という劇場です。都営丸ノ内線新宿御苑前から徒歩三分くらいの場所にありました。
観劇する前に腹ごしらえということで、風情ある喫茶店に入りました。レトロですねえ。
ビーフカレー。コクがあって美味しかったです。ちょっと軽めでしたけど、観劇前ならちょうどいい量ですね。
それからサイフォンコーヒーをいただきました。サイフォンで淹れたコーヒーは初めて飲みましたが、確かな苦味があるにもかかわらず、スッと入っていく感じがたまらなかったです。ここで三十分ほど休んでから、シアター・サンモールへ向かいました。
看板です。なんだかお洒落ですね。
『愚れノ群れ』は俳優の宮下貴浩さんと、脚本家の私オムさんの共同プロデュース作品で、過去にも様々な作品を作り上げているそうです。
あらすじを公式ホームページから引用しますね。
宮下貴浩×私オム プロデュースの第7回公演 舞台『愚れノ群れ』
小学生の頃からの幼馴染がヤクザになり次期組長の座をめぐり争う情と欲が入り混じる儚い人情物語。
物語の中心となる同級生3人組には、久寺孝雄役に 安里勇哉 、出口潤輝役に 赤澤燈 、橘靖也役に 前川優希が出演し、物語の冒頭は3人の青年時代から描かれる。そこから17年経った3人組の思惑が交差しぶつかり合う。そしてヤクザになった彼らに可愛がれる存在の沖本真之介役は 定本楓馬 が演じ、ヤクザ幹部で組長の座を虎視眈々と狙う加藤光平役は 玉城裕規 が演じる。先代組長の意志を受け継ぐ若頭の森田役は 宮下貴浩 が演じ、どのシーンでも組員同士の駆け引きが楽しみな作品。さらに 横山涼 、 篠原功 、 今立進 、 本間剛 といった実力派のキャストが脇を固める。
といったあらすじです。
ヤクザをテーマにした舞台ということで、もっとバイオレンスさ全開でいくのだろうかと思いきや、次期組長を決めるためにそれぞれの登場人物が上手く立ち回って心理戦を繰り広げていく、会話や行動による駆け引きが多い作品でした。だから観ている方も頭を使い、彼らの行動に「なるほどな」とうなずけるシーンもありました。もちろんバイオレンス的なシーンもありましたが、それ以上に人情を重んじるといいますか、人間同士の熱い感情がぶつかり合う場面が多く、感動しました。
私は個人的に赤澤燈さん、前川優希さん、定本楓馬さんを生で観たくて行ったのですが、赤澤さんの感情を爆発させる演技、前川さんの淡々としながら鋭い言葉で緊張感を与える演技、定本さんの優しさを交えて話す演技が魅力的で、良い俳優さんだなあ、としみじみ感じました。他の俳優さんたちも、ヤクザらしく威圧的な一面を見せつつ、人間としての温かさを感じる一面もあり、思わず同情してしまうところもありました。
ヤクザ。私が一生関わることのない世界ですが、だからこそ観てみたい世界でもありました。そこにはヤクザとしての葛藤や劣等感、一人でいることが怖いという人間らしい感情が入り混じっていて、共感できるところもありました。たまには全く縁のない世界を描いた舞台を観るのも悪くないと感じましたね。
ちなみにシアターサンモールは294席と小さめで、私は前から六列目だったので、かなり身近に感じることができました。小さな劇場は臨場感を味わうにはもってこいで、生の芝居を観るにはオススメですね。
というわけで、二日連続で舞台鑑賞の話題を取り上げました。いやあ、充実した人生です、ほんとに。
それでは、また。
・『愚れノ群れ』公式HP
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