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ホンダアツシの【読むべし】 Vol.7 『侘び・数寄・余白 アートにひそむ負の想像力』 松岡正剛・著

ホンダアツシの【読むべし!】

第7回。

ご紹介するのは、
松岡正剛・著、『侘び・数寄・余白 アートにひそむ負の想像力 (連塾 方法日本) 』です。


著者はいわずとしれた現代の知の巨人。編集工学と呼ばれる編集の力によって世界を見立てることを提唱してきたことでも有名です。

社会学や哲学などを見ていくと、それはまさに欧米の思想と歴史なわけですが、はて、それでは我が国はそもそもどんな文化や学びを継承してきたのか?そこが気になってきます。

日本らしさとは何だったか?私たちはそれらの何を繋いできたのか?
そんな疑問に答えてくれるのが松岡正剛氏の著書です。

今回ご紹介するのは、実際にリアルで行われた講義の内容を書籍化したもので、三部作の中の2作目となります。
前後の一作目、三作目ももちろん読んでみてほしいのですが、ここでは多くの方が気になるキーワードの並ぶ二作目をチョイス。

僕自身も著者からたくさんを学んできましたが、松岡正剛氏の著作およびネットなどで公開されている文章にはいつも圧倒されてしまいます。
本当に学ぶとは一体どういうことなのか、本当の知識とは何か、そんなことを教えてもらえている気がするのです。 

さて、詳細はいつもどおり、本を読んでいただくとして、今回も気になるキーワードを目次からご紹介しておきましょう。

以下

第四講「文」は記憶する 
・インタースコアとしての日本
・森文化のメソッド
・文化の距離感「プロクセミックス」
・邦楽には五線譜がない
・書物は声に出して読みたい
第五講 日本美術の秘密 
白紙も模様のうちなれば心にてふさぐべし
ー枕草子・枯山水・宣長・幕末三舟・イサムノグチ・三宅一生
・おもかげの国の文化とは
・「ウツ」と「ウツツ」の文化
・余白の美意識
・引き算の美とは
・枯山水ー「負の庭」
・『茶の本』のエッセンス
第六講 「負」をめぐる文化 
ー引き算と寂びと侘び
・日本になったもの
・伝統は前衛的に革新する
・正負のリバースモード
・座頭市の哲学
・侘びに秘められたる、恋
・異質との出会いー九鬼周造

以上

目次のいくつかをあげましたが、これだけみても興味が湧く方は多いのではないでしょうか。

“私たちはまだ自分自身のルーツをよく知らない”

我々自身のありようを知るためにも是非読んで見ていただきたい一冊です。

なお、上記にない、第一〜第三講、第七〜第八講がそれぞれ、シリーズの一作目、三作目に収録されていることになります。

侘び、数奇、余白。

気になった方はぜひ、

『読むべし!』


(終わり)


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