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enjiro
エッセイ『人生どう転ぶかわからない #3』
自己紹介で書いた通り、私にとって学校はアウシュヴィッツでした。
完全に強権が支配する場だったのです。
その時のクラスは、街の有力者の息子がおり、
虎の威を借りてやりたい放題でした。
そのまわりには取り巻きがおり、
構造的にはサル山と同じでした。
私も下駄箱の靴を隠されたり、カッターシャツの背中に、マジックで卑猥な言葉を書かれたことが何度もありました。
比較的おとなしい同級生は皆、同じ目に遭っていました。
そして、自分の順番が終わるまで、ひたすら耐えていたのです。
私もずっと忍の一字で我慢していましたが、大切にしていた自分のノートに、いたずら書きをされた時はキレました。
図書館で借りた本の感想を綴った、読書ノートでした。
「そんな卑劣なことはやめろ、立派な犯罪だぞ」
私は、耐え忍ぶのはその日を限りにやめる決意をしました。
そんな私の反駁の言葉を聞いても、息子と取り巻きはヘラヘラ笑っているばかりです。
まあ、サル山だから人間の言葉が通用するわけもないのです。
そのあと、休み時間にトイレに行き、帰ってきて椅子に座ると、私の臀部に激痛が走りました。
画鋲が何個も置かれていたのです。
身の危険を感じたので、担任に訴えに職員室に行きました。
一部始終を伝えると、担任は一言こう言いました。
「おまえにも原因がある」。
ー続くー
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