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お客様がサービスを使っている姿を見て得た学び

お読み頂きありがとうございます。Masstery(マスタリー)部でエンジニアをしております、光山です。
大変ありがたいことに、我々がご提供しているデータクレンジングツール『Masstery』をご導入頂いている企業の方の作業現場にお伺いする機会を頂戴しました。
非常に学び多き一日でしたので、noteで共有させて頂きます。

なぜ自社製品を使用している現場を見学をしたいと思ったのか

我々が気づいていないMassteryの使いづらい点や、ユーザの方に不便を感じさせてしまっている点を、もっと吸い上げたいと感じたためです。

実際に複数の導入企業の担当者様とのやりとりから、そういった「ギャップ」はまだまだあるだろうと直感もしていましたので、早めに実現したい気持ちがありました。

たとえば以前、こんなことがありました。MassteryのUIに軽微(のつもりだった)なデザイン変更を行いました。後日、とあるユーザの方とWeb会議をした際に「デザインが突然大きく変わっていて、そのボタンを押して良いかどうか非常に迷った」というご意見を頂いてしまいました。
我々としては「前髪を切った(気づいてくれるかな)」くらいのつもりだったのですが、その方からしたら「全身整形した(全く気がつかなかった)」ほどのインパクトがあったということが、その時初めて明らかになりました。

我々はITの知識や技術はありますが、今回見学させていただいたユーザ様の業務の経験はありません(知識としてはある程度は持っていますが、少なくとも体験したことはありません)。一方でユーザ様は業務のプロですが、我々IT業界の常識に必ずしも精通されているとは限りません。サービス提供側と受領者のバックグラウンドが異なるからこそ、この「ギャップ」には敏感になる必要があると感じました。
お打ち合わせは何度もさせて頂いていますが、実際にMassteryを使って頂いている場面や、前後にどのような業務フローが存在するかについては、詳しく具体的に知っているわけではありません。まずは一度現場にお邪魔して、じっくり作業を拝見したいと考えました。

どのように実現したか

MTG(Web会議)の場で単刀直入に打診をしました。
ただ実を言うと、そのときは「商品データデータクレンジングの実際の作業を経験させて欲しい」というお願いでした。
しかしながら、我々が直接作業をしてしまうと業務委託扱いとなってしまい下請法に抵触したりなどしてしまうのでNG、というお話を頂きました。
先方にもご迷惑がかかってしまうのは全くもって本意ではありませんし、企業対企業の話なので、「我々がそれでも問題無いならそれで良い」という単純なことではありません。打診の仕方も配慮が不足していたなと反省した次第です。

とてもありがたいことに「データクレンジング作業を新メンバーに説明する場に同席頂くのはどうか」というご提案を頂きましたので、是非、と二つ返事でお受けしました。
以下に、現場を見学させて頂いた際の学びを記載させて頂きます。

現場を見学した学び① 使われ方についてのギャップが明らかになった

まず、Massteryの使われ方について学びがありました。以下の通り、想定と実際とのギャップが明らかになりました。

想定:データ整備作業はMassteryで全て完結している。
実際:全工程をMassteryに置き換えるまでは、Massteryを使用する前後にExcelマクロ等による処理工程が存在する。Massteryでしかできない処理のみ、処理の過程でMassteryを使用している。

想定と実際

ECサイトを運営している企業様の商品データ整備フローは大掛かりなので、全体のプロセスをまるごと置き換えるのはかなりの労力が必要です。処理そのもの以外にも、作業工程の変更にはマニュアルの作成やメンバーの教育などのコストもかかります。そのような背景のため、既存の整備フローは壊さずに、まずは特に時間がかかっている処理をMassteryに委ねるという判断をされたのだと思います。

もちろんMassteryでデータの整備作業を完結されている企業様もいらっしゃいます。企業や事業の規模に応じてMassteryに求められることが異なるという学び、また、業務フロー全体を置き換えるのはあらゆるニーズを考慮した製品でなければならない、という学びがありました。「そういうものだよね」と受け入れるのではなく、やはり前工程、後工程も一つのツールに寄せられる方が作業効率は圧倒的に良いはずですので、それがMassteryで実現できるように製品開発を進めていきたいと、身が引き締まりました。

現場を見学した学び② Massteryの強みを再確認できた

以下の作業は、作業者に商品知識が求められるため簡単にアウトソースもできず、専門知識を有した作業者が時間を費やして行う以外に無い、高度な作業となっています。Massteryでは、これらの処理を自動で行う関数を提供しています。これはExcelマクロやRPAではできない、Massteryが強みとしている機能です。今回、実際の作業現場で使って頂けていることを確認できたことで、Massteryが特にお役立ちできる領域がクリアになりました。

・商品名をN文字に短縮
・類似商品のグループ化
・商品カテゴリの自動分類

「商品名をN文字化」とは、商品名を意味のある形でN文字以内に短縮することです。印刷時のスペースの制限や基幹システムの入力制限などから、このような要件があるお客様は一定数いらっしゃいます。
参考までに、それぞれの関数の入力と変換結果の例を掲載します。カテゴリの付与は機械学習も用いながら、日々精度の改善を行っています。

関数の実例

現場を見学した学び③ 変換速度について、チューニングすべき箇所のヒントを頂いた

実際にMassteryをその場で使って頂いたのですが、大量データのため1~2分の変換時間が長く感じてしまい、変換完了を待っている時間は、なかなかに冷や汗モノでした。日々の作業でも、30秒で終わるのと2分かかるのとでは気持ちや空き時間にできることも異なるはずです。エンジニアとして、30分を20分にするチューニングにばかり目が行っていましたが、2分を1分にするチューニング(≒定数でかかっている処理の高速化)が場合によっては大事になる、という事実に気付かされました。

現場を見学した学び④ ユーザ様の課題感の解像度が上がった

普段実施しているユーザインタビューではなく、Excel等のツールを操作している場面を実際に見せて頂くことで、さらにユーザ様の課題感の解像度が上がった実感があります。新規機能を開発する際にも、「知らない誰か」ではなく「○○会社のXXさん」を想定した方が「この機能を必要としているか」「不親切な設計になっていないか」などを議論する際の参考になります。

また、開発のモチベーション維持や課題吸い上げのためにも、ユーザ様の声を定期的に聞くのはやはり重要だと感じました

さいごに

通常業務でお忙しいにも関わらず、今回見学を許可して頂いた企業様に、改めてお礼申し上げます。
今回の記事に記載した内容以外にも、新たな追加機能のご要望も頂くことができ、非常に収穫の多い一日でした。
より多くのユーザ様にとって使いやすいデータクレンジングツールとなるように、開発を頑張って行きたいという思いが強まりました。今後ともMassteryをどうぞよろしくお願いいたします!

私達がご提供している製品「Masstery(マスタリー)」は、
多くの人手が必要だったデータ整備を自動化する画期的なデータクレンジングツールです。フォーマットの統一、カテゴリーの自動分類、独自の変換、差分情報の取得等、データ整備に必要なあらゆる機能をご提供しています。
Masstery 公式サイト:https://mstr.forcia.com/ (データクレンジング)
フォルシア株式会社 企業サイト:https://www.forcia.com/ (高速検索)

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