見出し画像

乗り物は常に盗まれる

最近、自動車の盗難のニュースをよく見かける。それもカギを掛けずに放置していたとか、無防備に置いていたというならわからなくもないが、実際は施錠されている状態や家のガレージに置いている場合にも盗まれているらしい。

あんな大きな鉄の塊を簡単に盗めるはずがないと我々は思うが、自動車窃盗団はそれらをいとも簡単に盗んでしまうようだ。

ニュースの映像を見ていると、窃盗犯はピッキングや電波の増強などを用いて本当に簡単に盗んでしまう。夜中や早朝でも音が出ず、ものの数分で盗み出されてしまうので待ったをかける暇もない。

中でも特に盗まれやすいのは高級車や人気車種だと言う。ニュースではアルファードやランドクルーザー、レクサスLXという高級な車種やプリウスなどの人気車種が対象になりやすいと報道されていた。


盗まれた車は国内や国外で転売されるか、部品に分解して売られるらしい。盗まれたまま転売されている場合は、車体番号や車体の特徴から見つけられるような気もする。だが、部品に分解して売られてしまうと発見する、というか復元すら不可能に近い。


実際、私も自動車ではないが、ルイガノというメーカーのロードバイクを盗まれたことがある。

大阪の難波近くの繁華街の小道に停めて、ものの30分ほど食事をして帰ってくると、私の5万5千円のロードバイクはなかった。5万5千円は大した額ではないが、当時高校生の私には高額だったのだ。

カギはもちろんしていた。ワイヤー式のロックでロードバイクを友人の自転車に巻き付けていたのだが、そのワイヤー式の鍵が未解錠のまま、友人の自転車についていたからビックリだ。

フレームを切る以外は、魔法使いだとしか考えられないような、鮮やかな犯行だった。周辺を探し、盗難届も出したがもちろん帰ってくることはなかった。

カギが残っているということはフレームを切ったとしか考えられない。実際どう盗んだのかは不明だが、ネットで色々と調べていると鮮やかな盗みの手口を知った。それはプロの自転車窃盗集団は自転車を液体窒素等で瞬間冷凍してフレームを破壊し、盗むという手口だ。どんなに硬い金属製品でも冷却するといとも簡単に破られる場合があるようだ。

お金が目当ての窃盗犯ならば、自転車が原型をとどめている必要はなく、部品や金属として換金できれば良いので、そのような強引な手段にも出るようだ。


乗り物を所有するということは、同時に盗まれるリスクを背負うということだ。我々が思っている以上に簡単に盗まれるし、分解されてしまえば即座にお金に変わってお終いだ。

自動車を所有する人はハンドルロックタイヤロック、警報装置をつける。バイク屋自転車を持つ人はハンドルロック複数ロックを行うしかない。また、何より目につかないところやシャッターのあるガレージにできるならば収納しておきたい。

我々の乗り物は今この瞬間も常に狙われているのだ。


どこ行ったの、ルイガノ。



頂けたサポートは書籍代にさせていただきます( ^^)