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四国一周記⑦

15:00 海の家きたなだに到着した。K氏からの不在着信があることに気づいた。何か忘れ物をしたのかと思ったが、ただの押し間違いだったようだ。

15時半ごろ スピード違反で捕まった。

トラックに付いて走っていると急に、笛を吹きながら旗を振った女性警官が道路上に現れた。旗に誘導される方へ行くと、交番があった。何のことか分からなかったが、男性警官にスピード違反だと告げられた。40km/hの道路を18km/hオーバーで捕まった。車の流れに乗っていたが、なぜか捕まってしまった。

隣の机には同時に捕まった地元のおばちゃんがいた。「なぜ私が捕まったの?」という目で私を見ていたが、それは私も思ってることだ。

私は捕まったことに納得がいかなかったので、「大阪では40の道路も60くらいで流れている!」と言った。「香川は事故が多いので・・・」と女性警官に諭された。それはそうかもしれないが、そこそこ拓けた道で60km/hで流れている車を取り締まるのはどうなのか。この違反金9000円は今回の資金の内の大きなパーセンテージをしめている。

17:25 ゲストハウス若葉屋に到着。

徳島で海を見ながら電話予約した高松市にある若葉屋にチェックインした。ここは温厚な主人Wさん一家が経営している。チェックイン時の説明は私とおじさんに2人で受けた。おじさんは金比羅山に登って来たようだった。


https://wakabaya.main.jp/

Wさんはゲストハウスハウスの説明だけでなく、高松や四国のことにも詳しい。ゲストハウス付近のグルメがまとめられたリストは本当にありがたい。また、アットホームなゲストハウスで、説明中もWさんのお子さんが横で遊んでいた。Wさんの自宅とはドア1枚の隔たりしかないのだ。以下Wさんのプロフィールとメモ。

Wさん:大阪の大学で外国語を勉強していた。大阪府の箕面に住んでいた。箕面は交通の便が悪いと思っている。

・瀬戸内海側と太平洋側では魚がまったく違う。例えば、香川と高知の魚はまったく違う。

・高知の海や四万十川は冬の方がキレイ。夏はプランクトンで緑になる。

19:30 寄鳥味鳥で食事。


寄鳥味鳥(よりどりみどり)というネーミングセンス抜群の鳥料理の店に来た。Wさんのオススメだ。香川の名物はやはり鳥だ。焼き上がるのに時間がかかるので、たこわさを食べながら生ビールを飲んだ。暇だったのでマクニールの世界史を読みながらビールを飲んだ。読書をしながら本を読むなんて大人っぽいことをしているなぁと我ながら思った。

そうこうしていると鳥が来た。私はヒナという若い鳥を頼んだ。柔らかくて鳥の味が染み出す。下戸なのに酒が進む。スミノフレモネードを飲んだ。

21:00 うどん職人さぬき麺之介で食事。


麺之介はWさんオススメのうどん店だ。Wさんはチェックインの時「香川の人は飲んだ後のシメもうどんなんです」と言った。香川県民のように私もシメようと思った。郷に入っては郷に従えだ。

月見うどんと瓶のコーラをとった。かやくご飯は無料で食べ放題だ。無口な店主が月見うどんを出してくれた。飲んだ後ということもあり、出汁の味と歯応えのある麺が、体に染み渡るような美味しさだった。ラーメンもいいが、うどんシメも悪くない。

22時ごろ 駅の近くの駐輪場で人助け

駐輪場を通りかかると、駐輪場が時間外ため鎖で封鎖されて、自転車が取り出せなくなってオロオロしているおばちゃんがいた。酔いやうどんで気分が上がっていたこともあって「自転車出しましょか?」と声を掛けた。おばちゃんは知らない若造が話しかけてきてビックリしていた。私は「力には自信あるんで!」と言いながら自転車を持ち上げ、駐輪場の外に出した。

おばちゃんは嬉しそうな顔をしていた。「大阪から来たんです!」と聞かれてもないのに言った。するとおばちゃんは「うどんは食べましたか?」という質問をしてきた。香川の人はこんな時でもうどんのことを考えているのかと思ったが「はい!食べました!おやすみなさい!」と確か言って私は去ったと思う。酒と四国での出会いや思い出が私をすっかり上機嫌にさせていた。

22:25 ゲストハウスに戻った。疲れてフラフラだったのですぐに寝た。


続く

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若葉屋の高松グルメリスト

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