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死にたくなったら、これを見て

「きっと、うまくいく」またまた、ちょっと古いインド映画なのですが、何度もくり返し見たい、素晴らしい映画の1つです。

インドのエリートばかりの理系大学生のお話で笑いあり、シリアスあり、感動ありと、まるでお得感満載のバラエティーパックのような映画です。楽しさの中にも社会風刺があり、世の中のありかたも考えさせられます。

人がつらいときって、意味の見いだせない、好きでもないことをやっているときなんですね。自分の好きなことを我慢し、やりたくもない勉強を無理してやる。それはなぜか?いい大学に入り、いい会社に入り、少しでもいい給料をもらい、いい家に住み、いい車にのるため。それが人生の成功者で幸福であるという考え。我慢くらべか?

この「いい」って誰にとっての「いい」なんでしょう?親?世間体?

教科書に載っていることを、正確にどれだけ覚えたかを競うのが学ぶ目的なのか?そこには学ぶ喜びというものは、存在しない。マシーンのようで、創造性のかけらもない。よく、Educationという言葉はducere(導き出す)という語に由来することから、人の持つ能力を引き出すことなんて言われるけど、映画の中の学長は「人生は競争だ」と言い、生徒の能力を引き出すことなんてさらさら考えちゃいない。むしろ、精神的圧力をかけ、生徒を絶望させ、死へと追い込む。この学長はインド社会を象徴している。

そんな中、主人公のランチョーは、本当の幸せとは?愛とは?友情とは?学びとは?という人生への様々な問いかけに行動で教えてくれる。

心はとても臆病だ。困難が発生したときはこう唱えるんだ。      「うまーくいく」 それで困難が去る? ・・・無視する勇気が出る。

人生から飛び降りたくなるほど思いつめてしまった時、この映画を見て欲しい。シリアスになりすぎた心を、少しでも軽くしてくれる映画だから。


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