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映画『ブレイン・ゲーム』を観て

私はスリラー、ホラー、サスペンスなんか
大好きです。
そう言えばだいぶ初期に全然共感を得られなかった話を書いたのを思い出した!

私は絶対先にネタバレなんか見ない!
点数だけとりあえず見る場合もあるけど。

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2018年10月6日公開の映画『ブレイン・ゲーム』
たまたま先日の夜にテレビでやっていたので、
観てみることに。
ジャンルはサイコスリラー。

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あらすじはこちら(シネマトゥデイ)。
一部抜粋。

アンソニー・ホプキンスが出演のほか、製作総指揮も務めたサイコスリラー。予知能力を駆使して連続殺人事件を追う男が、犯人と激闘を繰り広げる。
連続殺人事件を追うFBI捜査官(ジェフリー・ディーン・モーガン)と彼の相棒(アビー・コーニッシュ)は、捜査に行き詰まっていた。そこで、同僚だったアナリストで予知能力を持つクランシー博士(アンソニー・ホプキンス)に協力を仰ぐ。まな娘が死んでからひっそりと暮らしていたクランシーは、事件に強く引き付けられ、捜査に加わる。クランシーは、容疑者(コリン・ファレル)に自分よりも優れた予知能力があることに気が付く。


今作の大きなテーマは

"慈悲殺/安楽死の妥当性"


だろうか。

連続殺人犯は、
不治の病人を本人の意思や承諾なしに殺す。

病床で何日間苦しんでから死ぬのか、
それを予知することで、
その苦しみを本人やその家族に与えずに済む。
そのために一切の苦しみなく、殺す。

「将来、重病で苦しむことは明白。
 苦しむ前に慈悲深い死を与えた。」

殺人犯は、
自身を"神"としているわけではなく、

その行為を"究極の愛"だとして、
殺人を繰り返す。

究極の愛。


本作の中では博士が愛娘を白血病で亡くす。
そのことも大きく関わってくる。

そして原題『SOLACE(慰め)』だったことが、
やはり今作のテーマの深さを物語っている。

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私にも持病はあるけれど、
命に関わるような大したものではないと
認識している。

だけど、もし仮に、
大切な人やその家族が不治の病となり、

"XX日間闘病で苦しみながら死ぬ"

という未来が、
その苦しみの前に分かるとしたら
どうするだろうか。

それを本人や家族に伝えるのだろうか。

伝えて、どうしてほしいか尋ねるだろうか。

日本では安楽死は法律で禁じられている。

そういえば、
古市憲寿著『平成くん、さようなら』も
安楽死がテーマだったことを思い出す。

あれは本人が安楽死を選ぶことができるけれど。

新型コロナウイルスは重病になると
相当呼吸が苦しくなると聞く。
息ができなくなる…それだけでも恐ろしい。

そんな姿を家族にすら見せたくないと
思ってしまうし、
家族には私の元気な姿の記憶だけを
残してほしいと願ってしまう。

だからと言って、
本作の連続殺人犯を
正当化しているわけではないけれど、
やはり何事も本人の意思が重要だと思う。

大切な人の最期が苦しむものだと知っていたら、
みなさんは、どうしますか?

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サイコスリラーの感想なのに、
こんなに重い話を書くと思っていなかった。

かと言って、そんなに切り込めていない…

ちなみに!映画そのものは
こんなに悩んでいる暇もないほど
スルスルと進んでいくし、展開も早め。

初めて聞くタイトルだったけど、

アンソニー・ホプキンスが出ているなら悪くないんだろうと気軽な気持ちで観ていたら、
ウォーキング・デッドで超残虐なニーガンを演じた俳優ジェフリー・ディーン・モーガンも良い役で出てきたり、
久しぶりにコリン・ファレル観れたしで、

結構楽したのは事実!

なんか重い感想になってしまったのは、
映画を観終えた後に、
そういうことを考えさせたいのか、
と気付いてしまったからかもしれない。

たまたま観た映画が、
ウイルスに世界中の人が苦しむ今だったことが、
なんだか不思議な縁だなと思った。

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映画のネタバレをせずに感想を書くって
難しいですね。
個人的には良作だったから、
良ければぜひ観てみてください。


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