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詩No.83「今朝、吊るして、壊した」

そうか
躓くことさえ
許されないのか

たった今
一昨日と昨日に
さほどの違いが無くなったように

泣きたいことなら
沢山あるさ
それでも上下逆さまに振って
目眩の中でも
霞まないものだけを握り締めた
のさばる奴らに
貸す耳はもう無いのさ

そうか
憂うことさえ
許されないのか

これは憎しみに代えたらいい?

すっからかんに放電し切った勇気なんて
棄ててしまえよ
原動力は何だっていいだろ

流し込んだ烏龍茶も分解しきれない蟠りを

明日
明日はきっと うつ伏せ

馬鹿みたいに振り回した感情
今朝、吊るして、壊した

君なら解ってくれるだろう?

喧騒の街を
また持ち越してしまうと言うのなら
そうか許されないのか

振り向いている暇は無いなら

敷かれたレールに
軈て列車が来る
この蛍光と音が鳴り止むまでに
管制し尽くした世界を
君の手で終わらせてくれないか

生温い情なんて
錆びた空回りなんて
今朝、吊るして、壊した

全部蹴っ飛ばしてしまえ

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