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【就活生向け】自分に合った1社の見つけ方と決め方の話



こんにちは、西村マサヤです。

ヘアテクト、という、薄毛の悩みを解決するサービスをやっています。

このnoteは、以前、DeNA在籍時に、学生向けのキャリアイベントに登壇した際の講演を、文字起こししたものになります。

タイトル「自分に合った1社の見つけ方と決め方の話」の通り、僕がファーストキャリアをDeNAに決める際に考えたことを、当時を振り返りながらお話しました。

当時、私は新卒採用の面接官も担当していたため、かれこれ1000人以上の就活生にお会いしています。

たくさんの学生と話し、彼ら彼女らの悩みを聞く中で、「どうしてもこれだけは伝えたい」という強い想いが明確になってきました。

そんなメッセージも書いているので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。

ドドン!


なぜ就活は不安なのか

みなさん、就活って不安ですか?

「不安だな〜」という人手を挙げてみてください。


(会場の半分くらいが挙手)


ありがとうございます。

僕も就活をしているときは、「言葉にできない漠然とした不安」がありました。

では、「なぜ不安になるのか?」について考えてみましょう。


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僕はこう考えています。

就活の不安とは「正解がない」という不安。

では、就活における正解とは何か。

それは「自分の軸」そのものだと考えています。


つまり、このもやもやとした不安を解消するには、「自分の軸」を見つけること。それ以外に対策はありません。


ちなみに余談ですが、今後の仕事人生においても「正解がわからない」「正解が見えないからつらい」という体験は一生つきまといます。この就活の機会をチャンスだと思い、カラダに慣れさせるのをおすすめします。


就活における2つのフェーズ

就活は大きく2つのフェーズがあります。

それぞれで「目的/狙い」「やること」が変わるので、「自分が今どのフェーズの活動をしているのか」を意識することが大事です。


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では、まず「Phase 1」から説明します。

これは時期としてはおおよそ3年生の夏〜冬。ざっくり業界を選び、大枠の方向性を見つけていく段階です。ここで重要なのが、先ほども話した「自分の軸」を作ること。


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多くの就活生が「就活をしてれば勝手に軸が見えてくる」と勘違いしています。

残念ながら、物事そんなうまくはいきません。

大切なことは「就活を通じて自分で軸を作る」こと。


自分の中にある「感情」や「価値観」を言語化する。そうすることでしか、自分の軸は作れないのです。

では、どうやって軸を作るのか。


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これは有名なマーケター、元USJの森岡さんの本に書いてあるのですが、「自分がやっていて楽しい/夢中になれる動詞」をひたすら洗い出し、その中でも「幼少期から変わらない」ものを優先的にピックアップします。

キャリアは「名詞」ではなく、「動詞」で選ばないといけません。

たとえば「服(名詞)」が好きだから、アパレル業界に行く、といった例。アパレル業界に入ったとしても、実際にやることは営業、マーケティング、店舗スタッフ、経理などの事務作業と様々です。仮にもしこの人が「人と話すのが苦手」なのに店舗スタッフに配属されたとしたら?

もちろん仕事を通じて能力がつく、ということもありえますが、苦手なことは急には克服できません。このように「名詞」で選ぶと幸せになれない可能性があるので、「動詞」で選ぶことがすごく重要。

僕も先ほどのスライドの通り、いろんな動詞を書き出していき、グルーピングや優先付けをしていった結果、自分が楽しく仕事ができる条件として、大きく2つの軸があることに気が付きました。


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しかし、これはまだ序盤にすぎません。


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そう、軸ができたからといって、「自分に最適な1社」が急に現れるわけではありません。これはあくまで「方向性の指針」となるだけ。なのでPhase 1でやるべき作業なのです。

では、ここから軸をどう使っていくのかについて説明します。


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「ノイズなく価値提供に没頭できる」

当時の僕は、いわゆる社内政治や官僚的な風土など、「本質的な価値提供」以外に気を取られることをどうしても避けたい、という強い思いがありました。

他にも、些末なことではありますが、毎日スーツを着ないといけなかったり、通勤ラッシュだったり、そういった「業務パフォーマンスを下げざるを得ない」環境に行くことも、不幸になるだろうな、と気づくことができました。


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「事業やミッションに幅があるか」

学生時代、明確に「これがやりたい!」というものがなかったので、「社会人になったらいろんな事業を経験したほうがいいな」と思うようになりました。

なので、ひとつのサービスを運営しているスタートアップや、クライアントワークが主となる代理店やコンサルは合わないとわかってきました。


これらを踏まえると、風土的には「IT系」、事業内容的には「ベンチャーの事業会社」と、大枠の方向性が見えてきました。


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腹を括るとは何か


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Phase 1で大枠の方向性・業界を絞ったら、あとはひたすら面接を受けていくのみです。僕の場合、DeNAのサマーインターンを受けてみたところ、Phase 1で定めた条件と非常にマッチしていたため、最終的な候補に残りました。

ここで大事なのはPhase 1で決めた「自分の軸」「候補企業」がちゃんとマッチしているのか、をきちんと見極めることです。


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幸いDeNAは「コトに向かう」というキーワードを掲げており、まさに「本質的な価値提供」に熱中できる環境でした。

また事業についても、ゲームから野球まで非常に幅広く、入社してからもいろんな経験ができそうだな、と確信が持てました。


「では、これでDeNAに決定・・・」となれば人生ラクなのですが、そうはいかず... 。

当時の僕はDeNA以外にもう1社、悩んでいる会社がありました。


その会社も、DeNA同様、自分の2つの軸とぴったりマッチしていました。


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自分が決めた軸とどちらもマッチしているので、これ以上論理的に絞り込むことができません。

よく、このPhase 2で「マッチ度合いを定量化」し、合理的に決めようとする学生もいるのですが、僕はあまり良い方法とは思いません。なぜならその「定量指標」は結局自分の「感情」で決めているので、そんな指標は大して意味を成さないと思うからです。なので、中途半端に「論理」「定量」を意識するのではなく、いわゆる「決めの問題」、つまり腹を括る、という覚悟を決めることが大事だと考えています。


では、どうやって「腹を括る」のか。


僕がおすすめする「腹の括り方」をお教えします。


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たったの3ステップでOKです。


① 財布から100円を取り出します。


② 表ならA社、裏ならB社と決め、100円玉を投げます。


(会場からクスクスと笑い声)


おっと、笑ってる人がいますね。

まさかみなさん、100円が出た面の会社に行けばいい、と言うと思ってませんか?


(会場、うなずく)


そんなわけありません!(笑)


では、最後の3ステップを紹介します。


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そうです。

100円玉を投げた瞬間、

どちらかの面が「出てほしい」と心に浮かぶはずです。

その会社こそ、あなたが本当に幸せになれる1社だと僕は思います。


最後に。 僕がみなさんに伝えたかったこと


仕事もキャリアも、ある程度、成功確率の高い選択肢に絞り込むフェーズ(今回でいうとPhase 1)までは論理的思考が有効です。

しかし、一定に絞り込まれたいくつかの「選択肢間の成功確率差分」は実はそんなにないことがほとんどです。


よって、絞り込んだ後に、論理的に成功を導こうとしても正解が見つからず、泥沼にはまりこんでしまうケースが非常に多く見られます。なぜなら、残念なことに、真面目に考えれば考える程、新たな観点や視点が見えてくるため、さらに意思決定が困難になってしまうからです。


なので、最後は「腹が括れるかどうか」こそが重要になります。


「腹を括る」には、ひたすら自分と会話する以外に方法はなく、それでも答えが見えないときは、「結局お前はどうしたいんだよ!!」自分で自分を脅すしか方法はないのです。

その脅迫法こそが、100円玉を投げることなんです。
(決して、運任せにテキトーに決めちゃえと言いたいわけではないです。笑)



人生は「正解のない意思決定」の連続です。

多くの人にとって、就活ははじめての「正解のない意思決定」だと思います。


「ロジカルに絞り込み、腹を括って決める」

今後、大変なことがたくさん待っていると思いますが、この考え方が少しでもみなさんの意思決定の武器となっていれば幸いです。(繰り返しになりますが、「熟考しなくていい」と言っているわけではないです。死ぬほど考えるのは、大前提で。)


それでは、またどこかでお会いできる日を楽しみにしています。できれば弊社のサマーインターンで会いましょう!


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ご清聴?ありがとうございました。

前代未聞の事態で、大変なことも多いかと思いますが、一緒にがんばりましょう!興味あればぜひDeNAも受けてみてくださいね!

少しでも、髪に悩みがあれば、ヘアテクトは無料で相談が可能です。

お気軽にLINEで相談ください。



おまけ

ぜひ就活生に読んでほしい本を3冊選びました。


全スライドはコチラにpdfがあります。



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