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一緒に食事が出来るから

私は、家族の必要性を理解出来ない。

全く出来ない訳ではない…かもしれない。

でも、基本的に家族なんぞ作っても、リスクしか無いと思ってしまう。

親の喧嘩、離婚、親子と兄弟の確執…その全てを経験した私は、「家族なんて作るもんじゃない」と、ずーっと思って来た。

それでも周りは、結婚したがる。

そして、子供を作りたがる。

そんな人たちの事を、「バカだなー」とすら思ってしまっていた。

とある知り合いの女の子は、親父のDVが原因で両親が離婚した。そして、母親が精神的におかしくなり、入院しないと生きていけない程になった。

さらにその子の姉はカネにだらしなく、借りたカネを返さない。その性格から、姉妹の仲も決して良いものではなかったそうだ。

そんな散々な彼女に対し、私は以前「それでも家族って良いな〜とか思う?家族とか子供、作りたいって思うかい?」と聞いてみた。

すると…彼女はすぐに「うん」と返した。

その理由を聞いてみると…彼女の答えはとても単純なものだった。

「一緒にご飯が食べられるから」

…私は、ハッとさせられた。

私の家は、全く食卓を囲って食事が出来なかった。

親父が夕方に帰るのと同時に、おふくろが夜の仕事に出掛けてしまうから…どうしても家族全員集まる機会も少なかったのだ。それは、ほぼおふくろが死ぬまで続いた。

日曜日のみ、全員が夜の食卓に集まる。

でもテレビのボリュームを大きくし、「笑点」やら「ちびまる子ちゃん」やらのクソ下らない番組をボケーーーーーと見ながら食べる。せっかく家族でコミュニケートするチャンスだというのに…。私は呆れて物も言えず、大人になってから20年ほどは、この席でほぼ口をきかずに飯を食べていた。

それでも…両親の「テレビ狂」は治らなかった。病気だったのだ。文字通り死ぬまで、ね。

おふくろがこの世を去る三ヶ月ほど前から、食卓テーブルの位置を変えた。ちょうど、食べながらテレビが見れない位置に持っていった。

するとそこで数十年ぶりに、「家族団欒」の食事が展開された。

あの三ヶ月間、食卓テーブルで行われた会話にはきっと、意味があった。私がどうして今まで食事中に口をきかなかったのか…おふくろはその原因をやっと…やっと理解出来た…のかもしれない。

まぁ、それは分からん。死人に口なし。

とにかく…だ。不思議なもんでね、「食育」ってのは絶対にある。

だから、先述した女の子が言った事は…本当に満更でもない。むしろ、素晴らしい意見だと思う。

一緒にご飯が食べられるから、か…。

俺もそう思ってたんだよ、おふくろ。

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