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夏と歓待(信濃毎日新聞連載5)

信濃毎日新聞での連載「思索のノート」の第5回です。2020年7月の文章。

「コロナうつ」という言葉も聞かれるが、やはりストレスがかかっている。この問題は当然長期的なものだが、第二波が来てようやくその実感が強まった。出口が見えない。経済はどうなるのだろう。大学もどうなるのだろう。僕も長時間の対策会議に出ている。「新しい生活様式」というフレーズが大学でも言われる。政府が作ったその言い方に僕は反発を覚える。なぜ政府に生き方を指図されなければならないのかと。「ウィズコロナ」というフレーズもきわめて不快なものである。いったいどこで誰が言っているのか、聞いたこともないが流行語大賞になった「ワンチーム」の不快感に似ている。

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