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0から学ぶ『ブランド価値と投資額』【大阪登壇内容抜粋】その2

では、今回は『日本企業のブランド価値の計測と投資限界額と投資法』です。日本企業は、だいたい企業価値の10%ぐらいがブランド価値限界の基準になるという話をします。

大変遅くなってしまって申し訳ありません。なんか忙しくなってしまいました。

登壇当日としては、下記のトピックとして話をしていました。
・世界と日本のブランド価値の測り方と投資額と投資法
 ∟自社のブランド価値限界値、投資限界値とオススメの投資戦略
 ∟上海時代に有名ブランドのローカライズをどのように成功させたか
※二つめのトピックもついでなので、さらっと書いてみます。

最近デザイン、ブランディングなどが経営や政府も含めてBUZZワードとなりつつあり、とにかく投資をしてみようという人と、そのリターンがわからないので投資を止めようという人に大きく分かれていると感じます。

その際、まずこの記事のその1を読んでいただいて、価値はどいういうものかわかっていただいた上で、どれくらいの投資に対して、どれくらいの対価を期待するべきかを書いてみます。

日本企業のブランド価値の限界値はいくらか?

上にも書きましたが、企業価値の最大値として10%はどのような業種でも、設立年でも、サイズでも期待はできるのではないかと思います。
いくつか疑問もわくと思いますが、ここからはこれまで私のnoteに出てきた『ブランド論(デービット・アーカー氏)』やインターブランド社の調査を見てみます

注目すべき点
もう20年ほど多数の調査、ブランド会社が異なる方法で計測しているが、大きな差が出ることは少なくなってきた=概ね計測法と結果は収束している。
リターンがわかることで、投資額を目算することができる
一般的に、業界、商材でブランド価値のつき方は変わる

一旦業種別の企業価値に対する、ブランドの価値割合がこちら

見ればわかると思いますが、嗜好品がブランド価値が高く出ています。これは、例えばロゴがあるかないかで大きく商品の値段が変わってしまうようなものの場合、利益率、会社の成長に大きく影響するからです。わかりやすくスライドを出すとこんな感じ↓

ということで、まとめているスライドはこんな感じ

では、どのように投資額を決定するのか?
それは価値が見えていれば、経営者の方々であれば、すでに逆算できていると思います
しかしながら、日本の一般的なブランドやデザインに対する投資法は、海外の多くのグローバル企業では違うところがあります。そここそが重要なのでみていきましょう!

ブランドに対する投資額と投資法

投資額は、例えば、ブランド価値を10億目指すとして、どれくらい掛けるかは、経営判断次第だと思います。(まあ1億ぐらい?)

とりあえず、ブランドロゴや、ビジネスツールの作り直しをしたくなったからとはいえ、いきなり外国の有名ブランディングブティックへの発注や見積もりに合わせた予算設計はやめましょう。

正直、それは『旧時代の発想』です。
時間も金もかかりすぎ、そもそも全てのITサービスには適応できないです。


歴史のある会社がなんらかの意図がある場合にやるのはいいのかもしれませんが、それにしても思った結果は出ないでしょう。

経営が経営判断として投資できる額を一定期間以上分割して継続投資をしてください。でないとまず失敗します。ブランディングは、一発で仕留める性質のものではありません。

あくまでも例ですが、グローバル企業が、今まさに盛り上がってる国々で投資の再現性を出せているのか?政府もルールも違うのに。

それは、『アイディアに金を払っています』

日式=日本式は、大ぶりな使い方が多く、アイディアやクリエイティブに払わずメディア依存することが多いです。しかしそれは、ただのかけですし、普通に考えれば外れる可能性が高いです。
なぜなら国内のことも外国のこともやってみなければわからないことばかりだからです。

一方、グローバル系の使い方は、まず人を高価に雇い、その人を中心にチームを組み施策を組みます。コンパクトにいくつかの方向性を試します。

CMをとる場合はどうしてもお金がかかる?
>自分でサクッと撮ります
演者はどうする?
>同僚です

方向に当たりが出れば、アサインすればいいです。ただ、そんな金と時間あったらパパッと他のPDCAに回すことも多いです。

まとめ

・企業価値の10%ぐらいならブランド価値を目指せる
・投資額は会社ごとに決めると良いが、一度で使ってはいけない。
・海外はアイディアとクリエイティブに金を払いメディアにかけない
・投資は、同時にいくつもの方向性を素早く打つ
・海外の有名ブランドブティックへの発注はリスクが高い

今回はどちらかというと経営の方向きだったかもしれません。
そして夢や希望が少ないなと思う人もいるかもですが、次回は、『企業価値の限界を超えるブランド価値』についてです。
正直これがないと本当にブランドは夢も希望もないかもですね。
でも簡単に得れるはずもないです。それを書いています
では:)