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戦国より幕末より、「鎌倉」が面白かった

こんばんは、まさです。

ワールドカップもグループステージを突破を決めたチームが出てきましたね。
緒戦、第二戦を経てそれらの結果を踏まえての第三戦も各国チームの思惑が錯綜して見逃せない展開になりそうです。
一部ではスペインはあえて日本に負けるだとか報じられていますが、そんなことは気にせず全力で日本に勝ってほしいと思っています。

「鎌倉殿の13人」がクライマックスを迎えようとしていますね。
※ここからはネタバレを含むかもしれません。

先週の放送では、ついに「三代目鎌倉殿」である源実朝が暗殺されてしまいました。
暗殺したのは実朝の甥である公暁(こうぎょう)です。
この公暁を見てるのが辛かった。。
公暁の父である「二代目鎌倉殿」の源頼家は、北条家によって暗殺されています。
そのことを大人になるまで知らされず、出家までさせられて苦しい道を歩んできた公暁。さぞ苦しかったでしょう。

実朝襲撃後に公暁は祖母である北条政子の元へ現れます。
北条政子は公暁に対して、実朝が死んだ理由を「比企家とつながりが深かった」と苦しい表情で伝えます。
公暁は「実の息子をなぜそのような目に合わせられるのか」と問い詰めますが、政子は「やらなければ北条がやられていた」と涙ながらに訴えていました。
その後、公暁は三浦義村の手で殺害されます。
これで北条政子にとっては実の子供たちと孫を全て失ったことになります。

そうなんですよね。よくこの時代の物語では滅ぼしされた側の末裔が滅ぼした側を糾弾する構図で描かれていますが、「滅ぼさなければ自分達が滅ぼされていた」という理由が往々にしてありえます。
今の時代じゃ考えられませんが、そのような世界で生きていたのだと思いました。

この正義と悪という立場が霞むような、どっちの立場もつらいといった表現を生むことができるのは、脚本である三谷幸喜の力ではないでしょうか。

完全に第一話の頃の面影がないくらい修羅と化している、小栗旬演じる北条義時もなかなかのダーティヒーローっぷりですよね。
私にはなぜ義時がここまで修羅っぷりを発揮するようになったのかがわかっていません。
野心はそこまで強いように感じられないし、太平の世の中を作ると言ったビジョンも持っていないように感じます。
北条一族を守るためだとは思うのですが、全面には出していないような気がします。
この「鎌倉殿の13人」は登場人物の「本心」のようなものがあまり描かれていないように感じます。みんな建前ばっかりしかいっていないとでも言いましょうか。

源頼朝の血筋が途絶えてしまった「鎌倉」、そして全てを失った北条政子。
邪魔者がいなくなり、さらに力を持った北条義時。
この後、歴史上では公家と武士間でのラストバトルである「承久の乱」が勃発することになっていますが、クライマックスまでどう描かれるのか非常に楽しみです。

三谷幸喜脚本の大河ドラマには幕末の青春群像劇である「新選組!」や戦国コントと言われていた「真田丸」がありますが、今回は群像劇でもコントでもないめちゃくちゃ人間模様が描かれるこれまでの三谷幸喜脚本とは異なる雰囲気の大河ドラマとなっています。
その後約600年にわたる武家政権の始まりともされる鎌倉時代。
真田幸村も近藤勇も、この北条義時がいたからこそ生まれてきた偉人であると言えるのかもしれません。
知れば知るほど楽しい日本の歴史、大河ドラマで一度チェックしてみるとより一層深みにはまれるかも。。

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