第1章 ヨウとおジィ 昔ばなし 05
「おジィ。僕は西脇みたいな人間があんま好きじゃねーんだ。それで、ああいう人間に命令されて、はいはいということをきいていることが、きついんだ。なんとなくやり過ごすことが、きつい。でも中学校へはいかないといけないと思うし、そうやって悩みだすと、苦しくて、生きていけない。困ってしまっているんだ」
「ヨウ、さっきの生ける屍教師のいうことを聞くことと、お前があの男に魂までくれてやるのは、訳が違うぞ。そういうふうに考えて、中学校へ行くことができねえもんか?」
「うん、そうなんだけど…