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2022年6月の記事一覧
小説『愛子の日常』 本編1.
〜セントの記憶 Ⅰ.〜
何はともあれ、セントとその女の子は再び出会う事になるのだが、その時の記憶はあまり覚えていないのがセントである。というのも、あまりにも自然な出会いすぎてセントにとっては日常生活の一部としか思っておらず、一つの思い出として頭の片隅に記憶する事すらなかったからだ。
今となっては、どうしてこの女の子と付き合っているのか分からないほど、告白した記憶もなければ、付き合った経緯も覚え
『愛子の日常』 物語をまとめて見たい方はこちら↓↓↓
第一話 〜愛子の誕生〜序章 Ⅰ.
ハピバースデートゥーユー
ハピバースデートゥーユー
ハピバースデー ディア セントー
ハピバースデートゥーユー
彼の名はルーカス・セント・トーマス
緑豊かなロンドンの郊外に堂々とたたずむトーマス邸の主となったジョージが、スコットランドから嫁に来た一つ年下の妻オリヴィアとの間に授かった元気な男の子だ。
トーマスという苗字は、新約聖書からきている。つまり
小説『愛子の日常』 序章 Ⅱ.
誕生日会の翌日、セントは公園で一人で遊んでいた。
広い芝生が広がる公園には、いくつかの丘がつらなっていた。
セントは、その丘の一つに這い上がり、持っていたボールを大空にむかってポーンと蹴り上げた。
そのボールは、大きな空の中に雲と一緒にフワッと浮かんだかと思うと、急にセントめがけて空から落ちてきた。
ビックリしたセントは、一瞬目が閉じ、その場で棒立ちになったが、すぐに目を開けた。
先ほどま
小説『愛子の日常』 序章 Ⅰ.
ハピバースデートゥーユー
ハピバースデートゥーユー
ハピバースデー ディア セントー
ハピバースデートゥーユー
彼の名はルーカス・セント・トーマス
緑豊かなロンドンの郊外に堂々とたたずむトーマス邸の主となったジョージが、スコットランドから嫁に来た一つ年下の妻オリヴィアとの間に授かった元気な男の子だ。
トーマスという苗字は、新約聖書からきている。つまりは、イエス・キリストの十二使徒の一人