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ほとけさまのおしえ「正月三日」

 今年のお正月は、元旦から「大きな地震」に見舞われる幕開けでした。

 度重なる「緊急地震速報」と「大津波警報」の発令に、ただごとではない緊張感を感じておりました。

 そして被害を受けられた方々のことを想うと心が痛みます。

 と同時に明日は何が起こるかわからないということを、あらためて再認識しております。

 御書の言葉に、「ただよそにみなして」という文言があります。

 様々なことが起こっても、それが「まさか自分には起こらないだろう」と思ってしまうことを戒めた言葉です。

 つまり誰かが命を終えることがあっても、自分はまだまだ元気で「これからも生き続ける」と思い込んでしまうのです。

 実際に今健康で何不自由なく暮らしている人に「明日はどうなるかわからないよ?」と伝えても、実感を伴って深く聞き入る人はいないでしょう。

 でも命を終えることは、「いつかはかならず訪れる」ことでもあり、また「いつどこで訪れるかわからない」ことでもあります。

 それをいつも心に留めながら、「このひとときをどう考え生きるのか?」を求めていく。

 それは「仏教の根本」であるとも言えます。

 「無常を感じるは菩提心のはじめなり」

 親鸞聖人が求め続けた生き方の元になったこの教えを、今一度「心に感じる」お正月になったのではないかと思っております。


☆今日の一句☆

 無常観
   感じて起こる
        菩提心

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