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ほとけさまのおしえ「日経平均」

 ニュースでは「日経平均株価」がバブル期につけた最高値を、三十三年ぶりに更新したことが話題になっております。

 他の国では何倍や何十倍になっている株価が、やっとのことで更新されたことはバブル時代を知っているものとしては「感慨深い」ものがあります。

 でも考えてみれば、株価はなぜそれほど「大きく膨らむ」のでしょう?

 世界的には人口が増加していることもありますが、それ以上に人々の欲望も大きくなってきているように感じております。

 そして毎日同じように法要を唱えたり、箒で掃除や手洗い洗濯をしたり、手書きで帳簿を整えたりしている私の生活は、「経済成長」という言葉とは無縁なのです。

 でも休日に外食に赴けばどこも満席で待たされたりすることもあるので、きっと経済は「好循環」しているのでしょう。

 思い起こせば、三年前にはお店もガラガラて夜の八時には自粛閉店していたものです。

 そのように時代によって左右され、浮き沈みがあるということが、「此岸」である現世の常なのかもしれません。

 そして思うのです。

 そんな時代の中で、「浮かばずとも沈みもしないこと」とはどういうものなのかと。

 お念仏の教えを伝えていくことを「お念仏の相続」ということがあります。

 物やお金ではなく、「生き方や考え方」こそ財産になり得るという想いがあるのでしょう。

 そしてこの現代に「その想い」はどれほどの意味合いを持って受け止められるのでしょう。

 でも様々な時代にあって人々の心を癒やし支えてきたものを、これからも大切にして携わっていきたいなと思っております。


☆今日の一句☆

 経済が
   成長するも
       人同じ

 

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