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日本政府が定額給付金を出さなかった「本当の理由」

やあ、景気はどうだい?

・・・ぼちぼち❓❓❓

なら良かった!

最近のコロナショックで、国民の消費が滞っているらしい(2020年度の消費支出は4.9%減で、過去2番目の落ち込み)から、いろいろ調べてみたんだ。

ぼくが今回考えたことは以下の流れである。

🙄「なんか最近景気悪いな……」
   ↓
🙄「金銭的に問題を抱える人が増えてるのでは?」
   ↓
🙄「政府がもっかい定額給付金を出せば景気良くなんじゃね?」
   ↓
🙄「前に10万円出したときはけっこういい感じだったよね」
   ↓
🙄「なんであれ以上出さないんだろ?」

ってことで、なぜ日本政府が特別定額給付金(10万円パック)を国民に支給しないのか、その「本当の理由」をいろいろと調べたので、今回はそのデータと考察をnoteに書き留めようと思う。

※経済学用語がいくつか出てくるけど、しょせん素人意見なので、あくまで参考程度にして頂ければ幸いだ🙏
※2021年7月以降に政府から追加給付金が出たよね。

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💎 日本政府は定額給付金をけっこう出してるって話

結論から言えば、日本は既に、世界でトップレベルの経済支援をしている。

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そして、定額給付金の財源は国債発行なので、やり過ぎるとそれが将来的にどういう影響を及ぼすか分からないから、慎重になってるって話だな。

「え~、たった10万円しかもらってないのに世界トップ???💦」

ってぼくも疑問だったけど、一応こういうデータ↓がある。

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(引用元はここここ

日本は108兆円もの経済支援をしており、これはGDP比率で約20%に値するため、世界ランキングではマルタに次ぐ2位に位置している(総額ではなく、あくまでGDP比率ね)。

でも、国民に支給された額は、
10万円 × 1億3000万人 = 13兆円。

経済支援合計の108兆円のうち13兆円が国民のふところに入ったわけだ。

「残りの95兆円はどこ行ったの???」

って思ったけど、政府は国民へのバラマキのみならず、企業にも支援しており、それも大企業だけでなく中小企業やフリーランスにも(条件付き)でおカネを配ったので、残りはそこらへんがメインかなと思う。

で、繰り返しになるけど、この給付金の財源は国債発行なので、いずれ日本国民が日本政府に「返す」ことになる。

これがいわゆる「後世への借金」だな。
(名目上の用語ではあるけど)

だが、国民一人一人ではなく、強い企業に対する経済支援だったら、計画的に返済してくれる可能性が高い(と思われている)。

ゆえに、優先順位としては、国民よりも企業(それも将来生き残りそうな企業)になるってわけだ。

それでも、日本は国民への支給額では世界3位に入っている。

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(引用元は同じくここここ

752ユーロ(当時)は日本円で10万円。

これで世界第3位の支援額になる。

なので、他国と比べて特別に企業ばかりを優遇しているかと言ったら、そんなこともなかったりするんだよな。

「ええー、信じられない!だってカナダの知り合いは毎月20万円ずつくらい政府から自動的に支給されるって言ってたよ!」

ってぼくも思ったんだけど、引用元の記事を読むと、こんなことが書かれてある↓

Canada, for example, is providing CAD 2,000 (£1,150; $1,400) per month for up to four months to those who have lost income due to the pandemic, while Costa Rica is funding a monthly allowance of $220 (£177) for people who have lost their jobs due to the virus.(引用元

つまりどういうことかってえと、

「パンデミック騒動で収入を失った人」をはじめから対象として配っているから、総支出額は少なくて済むってオチ。

いわゆる "CERB" だな。
(Canada Emergency Response Benefit:カナダ緊急対応給付)

これの対象となるのは、「15歳以上かつ過去12カ月間で5,000Cドル以上の収入があったカナダ国民で、新型コロナウイルスの影響で14日以上無給となった労働者」であり、一応フリーランスも含まれている。

まあ、いくらコロナ禍でも「無収入」になる人って、そんな多くないので、必然的に対象者の数は一気に絞られますわな😪

こちらのサイトによると、該当者数は890万人らしい。

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とりあえずこの890万人に、4ヶ月連続で20万円を配ると、7兆円強になる。

なので、カナダ政府だからといって国民に手厚い施しを与えてくれるわけではなく、あくまでマジで困ってる一部しか救ってくれないってことだな。

一方、日本の給付金の場合は、日本の住民基本台帳に登録されている人数(≒日本国民全員)に支給をしたので、たった10万円であっても、総額はかなりの額になる。

要は日本の場合、
「本当に必要としている人を絞り込めていない」
のだ。

それゆえ、今なお給付金の経済効果を測定しかねている状況で、いくら国民が「再給付おねがいします🙇‍♂️」と強く言っても、どうにもならない。

ここから先は、ぼくもあまり詳しくない経済用語がいろいろ出てくるので、これからのコロナ経済対策をしっかり練りたい人向けになる。

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💎 定額給付金の経済効果は「国民がいかに消費するか」にかかっている

これまで色々なニュース報道があったけど、政府が一番懸念しているのはおそらく、「お金を配っても貯蓄に回されてしまうこと」なんだわな。

経済状態って、みんなが大量にお金を使えば使うほど良くなるんで、要はコロナ禍でもビビらずにどんどん皆で金使いまくろうぜってこと。

逆にみんながケチって金使わないと、消費が滞って、企業の売り上げも減って、従業員への給与も下がって、解雇も増えて、一気に経済状態が悪くなってしまう……。

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それゆえ、貯金よりも消費に回し、消費から投資へ回そうやってのが、これからの時代の共通見解ってか理想のビジョンになる(一部例外を除く)。

では、全国一律に配られた日本の特別定額給付金(10万円)の行方はどうなったのか?

これを調べたのが、早稲田大学とみずほ銀行で、データはこんな感じ。

預金の引き出しと合計マネーフロー

Impact of stimulus payments on ATM cash withdrawal and total outflow

給付金が配られたタイミングから、銀行預金の引き出しがどのくらい増えたかが左のグラフで、トータルの富の流出量が右のグラフ。

配布直後に平均して1万5千円が引き出されて、翌週以降にちょびちょび引き出されており、それに並行して経済が循環しているのが分かる。

なので、一律定額給付金の配布自体は、決して失敗ではない。

だが

問題は、今後「誰に配るか?」の対象者を上手く絞ることだ。

本当に必要としている人のところに給付金を届けるために、同組織はこんなデータ↓も取っている。

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これは、「2019年度に比べて2020年度にどのくらい収入が減ったか」と、「定額給付金によってどのくらいお金が動いたか」の相関性を示したグラフである(出典元はさっきと同じね)。

前年度と比較して50%以上、月収が下がった人が、一番経済効果が強いというのを示している。まあ、そりゃそうだよな。

Figure 2 plots the household spending responses by COVID-19 income shocks. We classify the account holders into three types: Those with a loss of monthly income relative to 2019 of less than 15%, between 15% and 50%, and greater than 50%. The most seriously affected group has a higher MPC.

"MPC" というのは、marginal propensity to consume(限界消費性向)のことで、「所得の増加分のうち消費に振り分ける部分の割合」を意味する。

つまり、1万円もらったら1万円全部使っちゃう人はMPCが高くて、1万円もらっても1000円しか使わない人はMPCが低い。

政府は、このMPCが高い人だけを対象に、お金を配りたいと思っている。

そして、どんどんお金を使いまくって、日本経済を活性化してもらいたいと思ってるのだ。

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💎 まとめ

◆ 日本は世界と比べてコロナ禍での支援額が大きい
◆ 追加給付をしないのは「対象者の絞り込み」が上手くいかないから
◆ ビビらずケチらずどんどんお金を使おう

以上が今回のまとめである。

あくまで今回の内容は経済かじっただけの素人意見に過ぎないので、専門家の意見は異なるかもしれない(データ間違ってたら教えてください🙏)

しかし、経済を回せば回すほど(すなわち皆がモノやサービスを売買するほど)GDPが増え、日本が元気になるのは事実☀

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でも最近はコロナ禍であんまり外出歩けないんで、ウチ消費というか、インターネット上の消費が伸びている。

このnote内でも経済は回っていて……

たとえばAさんが1万円の有料noteを販売して、それをBさんが買い、Bさんの有料noteをCさんが買い、さらにDさんがCさんの有料noteを買って、再びAさんがDさんの有料noteを買えば、実質的に損をせずに価値だけを受け取れる。そして国内GDPは消費だけで40000円ほど増える。

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まあnoteだろうとkindleだろうと、本部にマージン抜かれるんで、必ずしもこの通りに行く訳ではないけど(笑)みんなで買い物、売り物しまくった方が、おトクに価値を手に入れられるというのは言える。

なのでやはり、経済的な意味でも、学びに投資をするのは理に適っているということだな。

ぼくもしょっちゅう情報や知識は買ってるけど、やっぱり有料の分だけこちらの本気度合いも高くなるし、作る側も責任もって作るんで、学習効果は高いことが多いよね。

今回はあんまり英語と関係なかったけど、時には海外からデータを引っ張ってくることも必要だよなって意味で、間接的に「英語の重要性」をアピールしてみた(笑)

最後まで読んでくれてありがとう🏄‍♂️👍

ぼくは英語初心者向けに有益情報をいろいろ書いてるので、今回の内容に共感した英語学習者は、お気軽にこのnoteをフォローしてみてね🐳

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