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自腹文化から更新文化に3

さて、前回、前々回と自衛隊について述べてきたのですが、今回は幼保にします。
幼保については、以下2つでも述べてはいますが、今回改めて述べておこうと思います。
幼保はブラック自腹問題の典型の1つだからです。

幼保のブラック自腹問題

幼保のブラック自腹問題は、自衛隊と同様です。
しょぼい官品を私物で補う。
そういう文化である、ということです。

前回、前々回と、自衛隊の半長靴について述べておりますが、自衛官が勤務以外で半長靴を履くのでしょうか。
私生活では普通のスニーカーではないですか。

幼保の絵本や玩具にも同様のことが言えます。
ただ、幼保の場合には、自衛隊以上に悲惨な部分が出てきます。

保護者による批判です。
「母親になった時に役立つから良いじゃない。」
という批判。
母親ではない幼保の職員に自腹をやらせる理屈が出てくる時点で、自衛官より悲惨な話です。

「予備役の時に役立つから良いじゃない。」
と置き換えてみれば、どれだけ幼保が地獄であるのかわかると思います。
予備役は、自衛隊のコネで良い企業に入れますが、幼保にはそんなものはない。
にもかかわらず、母親になった時に役立つから、という理屈が出てくる。
母親から復帰した職員と比較されてしまう。
自腹をやらなければ人間としての資質が低いものとして断罪されてしまう。
担い手不足に今までならなかったのが、不思議な状態です。
現在の担い手不足はなるべくしてなったものだと言わざるを得ませんね。

備品の更新

何故ここまで悲惨な状況があるのか。
備品がしょぼいからですよ。
絵本なんて消耗品として次々更新すれば良いはずなんです。
書き込み式の絵本に書き込みも出来ない。
もしも子どもが書き込みしてしまった場合には、大人が頭を下げ、謝罪して、自腹で弁済する。
保護者の場合も保育士の場合もあろうと思いますが、大人がカネを払う。
書き込み式なのに、書き込めない。
各家庭の私物の場合においてのみ書き込める。
そんな現実で良いんですか。

予算不足の皺寄せが一番いくのが、幼保の職員であるということ。
これを忘れてはなりません。
幼保の職員の自腹を前提として成り立つ。
これが構造上の問題であり、制度上の瑕疵です。
だからこそ、積極的な更新を文化的な次元にまで持っていかなければ、解決にはならないのです。

制度上の瑕疵

構造や制度の話になると、何故か根本的な瑕疵の話に踏み込まれない。
審議会や検討会で学者が荒らしたからです。

幼保は予算だけは微増しています。
それなのに、幼保の職場の魅力発信や啓発事業といった担い手確保事業に充てられてしまった。
審議会や検討会で学者が荒らしたからです。

行政が担い手不足だと言い、学者が魅力発信だと言い、捻じ曲げた結果なんです。
教え子が実習に行ってきたという自慢、ちゃんと魅力自体はあるのにという愚痴、賃上げは無理だという諦め、とにかく魅力発信だ、という結論、そんなものなんかを公的会議の議論の結論にまでしてしまった形骸化、全て害悪なんです。

防衛費は激増しました。大幅増です。
けれど、自衛官の自腹文化の払底には繋がらず、ゆえに、今回の震災復興で自衛官の半長靴が注目されました。
教育費は微増ですが、激増になったところで無駄になるでしょう。いくら増やそうと。

自腹文化から更新文化にすること。
ちょっとした更新にこそ予算を割くこと。
自腹前提の職業こそ大幅に賃上げすべきこと。

政官財はここにこそ着目しないといけません。
労働者の善意に甘えている場合では無いのです。

私に出来るのは幼保の労働者の皆さんを応援することぐらいです。
幼保の職員でない私には、解決できません。

解決出来るのは、当事者の皆さん、
保護者の皆さん、政治家の皆さん、
そして、スマホの前のあなたたちです!

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