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動静【エッセイ】六〇〇字

 「天声人語」を読み、次に「首相動静」を見ることを日課にしている。2013年ごろからの、朝一コーヒーの、友になっている。
 さすがに話の内容まではわからないけれども、「どんな旨いもんを、どこで、誰と、喰っているか」を中心に。特に、「だれと」に注目する。与党の政治家、財界人、新聞社やテレビ局の上層部、ときには芸能人なども。
 菅政権になっても、傾向は変わらない。朝と昼も加わったので、回数は増えたが。前政権からだけど、利用する店で目立つのが、ホテル内の「ORIGAMI」。誰の金で喰っているのかと思いながら、睨みつけている。ま、国を良くするためなら、なんら文句はないのだけど、そうじゃないから、腹が立つのだ。
 気になるのは、招待されるメディアに偏りがあること。Y系やS系の新聞社やテレビ局が、圧倒的に多い。正確にカウントしたわけではないので、あくまで私の印象であるが。
 池上彰氏は、こう言う。(第2次安倍政権あたりから)「『産経』『読売』『日本経済』は政権に好意的で、『朝日』『毎日』『東京』は、対立的な立場をとる、傾向にある」と。
 テレビは、系列がどこかで、わかる。だから、そのメディアの立ち位置を念頭に置いた上で、記事の内容を、判断する必要がある。
 いまも朝一コーヒーの友だけど、かなり面白くない。不要不急の外出自粛を要請しているなかの「ステーキ会食」に始まり、緊急事態宣言で、夜だけでなく朝も昼も、消えた。

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