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それが出来たら苦労はしない

「それが出来たら苦労はしない。」

わたしは、若い頃から自己啓発系の本が好きで、いつも自分を変えたいと思っていました。つまり、自分に不満を持っていたんです。

弱い自分が嫌いで、許せなかったんだと思います。
ですが、自分を変えることはそう簡単な事ではありません。

自己啓発本に書かれていることが、きれい事にしか思えず、
「それが出来たら何も苦労はしないよ。」
「それが出来ないから苦労してるんだよ、こっちは!」
この思いが自分の頭の中をよぎります。

これは簡単に言うと、自分への言い訳です。
出来ないことへの言い訳。
やろうとしないことへの言い訳です。

こういうことを簡単に言ってしまう人は、ほとんど大したことはやっていません。わたしもそうだったから、よく分かります。

自分を変えようとすると、とても大きな力が必要になります。
それが煩わしいし、辛いから、最初から諦めに入ってしまいます。
なぜなら、変えない方が自分が楽だからです。

人間は弱い生き物です。
常に楽な方を選択してしまいます。

それで何も自分に問題が起こらなければ構わないんです。
でも、悩み苦しむというのなら、どうにかしたいはずです。

変えようとすると、力が必要になります。
自分という岩を転がすための大きな力が。

転んだり、泣いたり、逃げ出そうとしたりしても、またすぐに足が前を向く。人生が、まるで一進一退の攻防戦のようです。

若い頃の自分に今何か言ってやれるとしたら「自分を変えることは出来ないし、変える必要もない」と伝えたいです。

変えようとするから、大きな力が必要になります。
大事なことは気づくことです。
何かに気づくことに力は必要ありません。

気づくためには、素直になることです。
自分を疑い謙虚になること。
受け入れる柔軟な心を持つこと。

結果だけに価値を求めてしまうと、感情に翻弄されてしまいます。
日々の自分、一歩踏み出そうとする自分に自信が持てれば、ぶれずに前に進んで行けるはずです。

「それが出来たら苦労はしない。」
そう思って、きれい事だと馬鹿にするのは簡単ですし、とても楽です。

この「楽」は「楽しい」ということではなく、何もしないから「楽」というだけのことです。

自分の人生の最終責任は自分にしか取れません。
誰かのせいにするのも楽の内です。

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