Masami Hosono

New YorkのEast Villageで小さなヘアサロンをやってます。美容師として…

Masami Hosono

New YorkのEast Villageで小さなヘアサロンをやってます。美容師としてのデザインやクリエイティブな話を始め、LGBTQIA+アクティビストとして政治や多様性についてブログを書いたりしていきます。お手柔らかに。

最近の記事

日本で生きるLGBTQA+の当事者たちへ

※この投稿では、性暴力やLGBTQA+差別について触れています。フラッシュバックなど症状のある方はご留意ください。 LGBTQA+当事者として、伝えたいと思うことがいくつかあります。 まず、世界のLGBTQA+の二人に一人(50%)が、自ら命を立つ選択肢を考えたことがあるという悲しいデータがあります。 あなたは、マイクロアグレッションという言葉を聞いたことはありますか? 人と関わるとき、相手を差別したり、傷つけたりする意図はないのに、相手の心にちょっとした影をおとすよ

    • あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その6)

      日本に帰国中、私はテーパード式のステロイド治療(少しずつ摂取するステロイドを減らしていく方法)を行っていきました。ステロイド治療をすれば、正直手荒れは治るのですが、治療をやめるとリバウンドといって薬に頼っていた体が自分のシステムを再稼働するのが難しくなり、湿疹やアレルギー反応により敏感になり、再び再発しやすくなります。 つまり、ステロイドは、体の中の自然治癒能力(副腎皮質ホルモンの分泌)をサボらせてしまうのです。だからいきなりやめるのではなく、少しずつ体の調子を見ながら摂取

      • あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その5)

        VACANCY PROJECTがオープンした2016年の11月、米国大統領選挙が行われました。 8年間のオバマ政権によりアメリカの「自由と平等」の理念が実現されたあとの、露骨な白人主義であるドナルド・トランプ氏が当選。特に支持者の少ないニューヨークでは大統領選挙後、落胆のムードにありました。トランプ氏の政策の議論に結び付かない個人攻撃や、差別的でネガティブな発言が日々問題とされてデモや行進が絶えない毎日が始まったのです。 私はアメリカ国籍ではないので、選挙で投票することは

        • あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その4)

          カットができるようになって、人生が変わりました。 前のサロンでいくら練習しても認められなかったのは、技術以外の個人的な差別と偏見のフィルターを通して見られていたからだと、初めて気づいきました。 長い間、ずっと、ずっと、解放されたかったのです。 表現者として早く自分を放ちたい。クリエイティビティとデザイン、今にも脳みそからあふれ出しそうなのに、箱の中に入れられ、蓋を閉められていたようなニューヨークでの最初の3年間。あの時、美容を嫌いにならなくて本当によかったーと思いました

        日本で生きるLGBTQA+の当事者たちへ

          あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その3)

          どうしてニューヨークへ行こうと思ったのですか?という質問の答えはもう書いてしまった気がするのですが・・ 私は決して最初から「日本では居心地が悪い。LGBTQに寛大な自由の国、アメリカへ行こう」と思って海外へ飛び出したわけではありません。 結果としてニューヨークは自分のセクシャルマイノリティが受け入れられる場所であったことは間違いないんだけど、正直ニューヨークへ行こうと思ったのは、勢いと直感だけでした。 もちろん、最終的には直感や勢いだけではなく、実際に行動しないと結果を

          あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その3)

          あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その2)

          美容師さんに恋をして、オリンピック選手になるという夢を諦めて美容学校へ行くことを決意したというところまで前回書きましたが・・・ 決めたはいいけど、まず誰も美容師になることを賛成してくれませんでした。学校の先生も、母親にさえこの時ばかりは反対されました。うちには大学に行くお金もないのに、美容専門学校なんて美容師を辞めてしまったら無駄になってしまうし、学費だって安くないと。 部活を引退した後、進路をギリギリに変えたおかげで推薦入試はすでに終わっていて、私は一般入試まで時間があ

          あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その2)

          あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その1)

          よく「どうしてニューヨークに行こうと思ったのですか?」と聞かれます。 この話をするととっても長くなるので、今回は何回かに分けてお話ししたいと思います。もはや私の生い立ちから話したいと思いますのでお付き合いいただける方はどうぞご覧ください。 1988年6月16日・昭和の最後の年、京都府宇治市で(あの抹茶が有名なところです)細野家の長女として生まれました。 お金にだらしなかった父親。母親はそんな父親と離婚することを計画していたのだけれど、3つ離れた私の兄に、妹か弟がいた方が

          あのとき思い切って日本を飛び出していなかったら。(その1)

          note始めたので自己紹介から。

          Hello :) 私の名前は細野まさみ。ニューヨークで美容師をやっています。 以前にもいくつか違う場所でブログを書いていたのでその時代から読んでくれている方もいると思いますが、細野まさみって誰?っていう方のために今回は超簡単にまずは自己紹介させていただきます。 私が美容の世界に足を踏み入れたのは、2007年。2009年に日本美容専門学校を卒業、SHIMAというサロンに就職。2011年に退社、New Yorkへ渡米。某ヘアサロンを経て2015年 ASSORT NEW Y

          note始めたので自己紹介から。