トンガの噴火「未知の現象」
こんにちは。
今回は、日本時間1月15日午後1時10分ごろに起きた海底火山の大規模な噴火について書いていこうと思います。
トンガ王国について
今回のニュースによって初めて、トンガと言う存在を知ったという人が多いと思います。
地図の通り、ミクロネシアと呼ばれる地域にある小さな島国です。首都ヌクアロファに置き、人口約10万5000人で、面積748㎢(旭川市と同じ程度の大きさ)の国です。
フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山という海底火山が噴火しました。火山灰による通信遮断・空路遮断によって現状、被害の正確な把握ができていません。
もともと、トンガ周辺は太平洋プレートが沈み込んでいる※トンガ海溝があり、※深発地震が発生することよくあります。
また、活(海底)火山は海溝や海嶺に沿って多くあります。
未知の現象
気象庁もメカニズムがまだ分かっていない現象として、この噴火に伴う通常の地震による津波とは異なる潮位変動です。
津波と波浪
津波とは地震が起きると、震源地付近では地面が持ち上げられたり、押し下げられたりします。つまり、海底面の上下変化によって、海底から海面までの海水全体を動かし、この波が伝播していく現象のことを言います。波長は数kmから数百kmと非常に長いものになります。
波浪とは、海域で吹いている風によって生じる現象。波長は数mから数百mです。
噴火による潮位変動
東北大学災害化学国際研究所の今村文彦教授によると、大規模な火山の噴火に伴う気圧の変化が、※環太平洋地域各地の津波を大きくした可能性があると言います。
※空振の進む最前面では圧力が強くなり、海面は待機によって押し上げられます。そして最前面が通過した後は、海面は元に戻ろうとする反動によって海面が上昇し、津波が形成されます。
空振は海中を進む津波に比べて高速なので、到達が早く、また後続の津波は長い距離を進む過程で重なり合い、大きくなった可能性があるのです。
火山噴火による空振で津波が発生か気圧急上昇の観測と良好な対応
通常の津波とは何が異なるのか?
今回の津波は、海中を伝わる通常の津波には見られない特徴がいくつかあります。
1つ目は到達の速さです。日本へは、通常の津波による到達予想時刻よりも約3時間早く到達しています。
2つ目は海面の昇降の時間間隔。通常、遠い海外からやってくる津波は20分から1時間程度の周期でゆっくりと大きく昇降を繰り返します。しかし、今回の津波では数分から10分程度という短い周期で昇降を繰り返していて、遠隔津波では見られない特徴が現れました。
さらに、ミクロネシアなどでの津波の観測値がかなり小さく、遠方ほど観測値が大きくなっていることです。
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