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【世界を率先】できない、日本のイノベーション創出

 海外の人達のインタビューで「日本の技術は素晴らしい」、「日本の文化がいい」、「勤勉だ」、「働きすぎ」と日本人なら聞いたことがあるでしょう。

 しかし、現実問題イノベーションランキングでは下がってきている。なぜ、「働き過ぎている」と言われているのにイノベーションランキングは下がる一方なのか?

 日本の文化自体が間違っているのではないだろうか?確かに、日本の文化が素晴らしい面もある。「ありがとう」、「ごめんね」、「お辞儀」など色んな良い面がある。しかし、ビジネス・経済の観点から言うと無意味ではないだろうか。

 日本のビジネスでは、「破壊的イノベーションを起こしたくない」という優しい気持ちがあるからではないだろうか。もちろんアントレプレナー(起業家)が少ないからもあるだろう。

 日本にアントレプレナーが少ないのは明確に理由がある。

①お金の問題や人脈など起業の仕方が分からない
②家族に迷惑がかかるなど失敗できない

この2点が挙げられるだろう。

 チャレンジしたくても、「日本の教育」や「失敗すると立ち上がれない」といった問題が生じている。この問題を対処することは、難しいだろう。

 そこで、私は日本で優秀なベンチャー企業をどう増やしていくのかについて考えたい。

 ベンチャー企業の経営が難しい点として、創業段階、創業後〜軌道に乗るまでが経営的に難しいと考えている。理由として、金銭面である。

 ベンチャー企業の調達手段は、どのくらいあるか知っていますか?

 自分のお金、家族や友達から貸してもらう、銀行などの金融機関、政府や政府の機関が行っている融資、エンジェル投資家と言われる個人投資家、主に金融機関の子会社が設立しているファンドであるVC(ベンチャー・キャピタル)、大企業の投資事業であるCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)など色んな手段がある。

 しかし、色んな手段があるにも関わらず、投資額が少なかったり、追加投資が少ないといった日本人固有のリスクを負いたくないという投資家が多い。

 また、創業段階、軌道に乗るまで銀行からの融資を受け辛い。銀行はお金が返ってくるかどうか審査が厳しく、軌道に乗るまでは、どんなに素晴らしいアイデアや商品があっても、売れるかどうかも分からない実績のない企業に貸すなどはあり得ません。

 このように、有名なベンチャー企業を生み辛い環境となっている。日本で有名なベンチャー企業は、上場しているがメルカリやLINE(日本企業と韓国企業の共同出資企業)などが挙げられるでしょう。LINEはアジアで有名な企業であるが世界的かと言われると微妙である。しかし、海外のベンチャー企業を見ると最近上場したUberや中国当局によってIPOできなかったアリババグループでアリペイを提供している企業など世界的にも有名なベンチャー企業である。

 日本ベンチャー企業は、日本語のサービスの提供を主としているため海外進出は難しい。資金調達面でもサービスの提供の面でも厳しい。そんな中で日本政府は、世界と戦うベンチャー企業、ユニコーン企業を創出したいと経済産業省や内閣府、金融庁、東京都庁など色んな政府・都道府県が議論している。

 資金調達面の解決策は、イノベーションランキングで急上昇しているイスラエル、中国の深セン市、香港、北京、シリコンバレー、ニューヨーク近辺の大都市を真似することが挙げられる。しかし、イノベーションを生むには、VCやCVC、エンジェル投資家などが真似をするだけではいけない。もちろん、政府主体とはいかないものの、政府が法律を作るや現法律を改正していかなければならない。

 英語のサービスを作ることも、もちろんお金が問題である。英語ができる人材や海外の人が使いやすいサービスを作ることができるプログラミングの人材が必要となる。しかし、英語のサービスを作る前に、金銭面的にも日本の主たるサービスを完璧にする方が優先であるとなる場合が多い。

 日本のベンチャー企業が世界を率先するには、ベンチャー企業に潤沢な資金の流入が一番手っ取り早い。この資金流入をどうやってやるのか具体案を作成することが何十年も議論されているが、早く解決策手段が見つからないと日本のベンチャー企業は世界を率先できず、イノベーションランキングも色んな国々に抜かれることとなるだろう。

 

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