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空いた土地は市民のための小さな公園に!思い描いていた「パーカナイズ」が台北の路地にあった.

さて今回は、前回の永康街をさらに南へ下っていきましょう。和平東路を渡ると、師大夜市です。

このエリアはまわりに大学も多いこともあって、洋服、アクセサリー、コスメなどの女子高生・女子大生向けショップが中心。(詳細は「台北ナビ」のレポートが詳しいです)

台北にはいくつかの夜市がありますが、ここはギトギト感はほとんどありません。

原宿の竹下通りのような空気。だから、屋台もチャレンジしやすい。

メインストリートから外れても、こんな感じ。相変わらず集合住宅の1階はお店だらけです。空中に浮遊する多色ネオンが本当に良い感じ。自分の住まいのグランドレベルがこういう風景だったらいいですよね。

とにかくカフェ、カフェ、カフェ。どこも賑わっていて最高です。

そして、入口をセットバックさせたお店もたくさん。ここはオモチャ屋。そりゃ、思わずこうして座ってしまいます。

広い間口の1階スペースもあえて小さく分割することで、アクセサリー屋とネイルサロンを。

振り向けば、人気の地元の麺屋。ここは入口がセットバックしていて、水を流しているバージョン。細かいけど軒先の照明が効いています。

メインストリートから西側へ抜けると、細長い公園が。みんな夜市から滲み出てくる活気をビシビシ感じながら、食べ物&飲み物片手に友だち同士でだべっている、すばらしい光景です。

日本の都市部だって、こんな公園はいくらでもつくることができるはず。公園のエッジの見通しがよくて、公園が周辺とつながっていることが、都市部の公園にとっては最も大事なこと。けど日本では、入口が数カ所の四角い都市部の公園をよく見かけますよね。それが間違っていることは、ちょっと外へ飛び出せばわかることです。

もちろん公園だけではなくて、ここで大事なことって、公園も夜市も大学も、どれもひとつとしては成立しないってこと。ここに佇んでいると、それがよくわかります。何気ない写真ですが、ここからも公園に座っているメンズたちと背景のショップとの関係が、繊細な公園のエッジデザインによってコントロールされていることがわかります。

しかし、、、グランドレベルにあるものすべてがひらいている世界は、やはりいきいきとするもんだなぁと、10歩あるいては、グランドレベルに感動し、また歩いては、こういう光景に出会い。

しかも路地へ入ったら、カフェの壁にこんなチャーミングなベンチが設えられていて。側面には本棚もあるもんだから、グランドレベル代表の田中の顔も、「もうだめだぁ〜、素晴らしすぎるぅ〜」という顔になっています。やっぱり、ここに生きている人たちには、目先の利益以前に何よりも「まちを想う」気持ちがあるのでしょうね。

スタスタ、スタスタ。そんなことを考えていた矢先、さらにカフェの脇の路地を歩み進めて行ったら、またとんでもないものに出会いました。

ん?なんだ?これ?急にポコって車4台分くらいの敷地に、鬱蒼と植物が生い茂っていて。

中に入ってみたら、手作り感満載のガウディーみたいなベンチがあると思ったら、こ、これスクリーンか?「昭和町ムービーシアター」って書いてあるぞ。ここで映画見れるようになってるじゃん!!!!

けどこれ家の側面ではないか!裏の生活感がまたすごいなぁ。。けど、それを許容している住民がすばらしすぎるではないか!!

慌てて表の通りへ出て振り返ると!こっちの壁画も一体化されてた!

設置されているパネルを見てみると。。川の歴史が書かれていて。昔このあたりにあったということなのかな?

みんなでどんな公園にしようか、市民たちの手で創られてきたプロセスが示されています。意外と写真に写る人たちが高齢者の方が多いのが印象的。あっ、けど若い子たちも投票している。

ちょっとした広場というより荒れ地だったんでしょうね。それをみんなで変えたとと。まったく中国語は読めませんが、ここには何となく

私たちの税金はどこへいくの?
私たちはどうのように地域の安全を強化できるの?
大安地区事務所は、環境改善の方法を皆さんに伝えます。
どのように地域社会の環境を変えていくのが良いでしょうか

的なことが書いてあるようです。

この看板があって、その中に、

この佇まい。目を閉じると日中は最高に気持ちがいい光景が浮かびます。夜市が少し縮小して整備されたという話もあるので、きっとその昔は治安も悪かったのかもしれません。住宅街にあるほんの小さな小さな土地を、ちょっとした住民の憩いの場に変身させてしまう台北市民のパワー、すごくないですか?!

実は、田中はグランドレベルを立ち上げるに際し、「パーカナイズ」を実現したいとしきりに言ってきました。これは造語なのですが、簡単に言うと「遊休地の私設公園化」です。今日本では、空いた土地があれば、何でもかんでもパーキングにしてしまいます。一部では投資の対象となっていて、個人でも簡単にトライできてしまう。けど、それによってまちはどんどん死んでいくので、グランドレベル的な視点で見ると、エリアの経済的損失も実は大きいはずなんです。

まぁけど、地主には他に選択肢がないんですね。だからパーキングに対するカウンターとして、例えば車数台分の土地があったら自分の公園にしてしまって、まちに開けばいいと。そこに何らかの事業性を乗っけたウルトラCをつくりたいと。田中が想い描いていた世界が、目の前にポンっと現れた台北最初の夜。もう、興奮はやみません。

目の前に現れた市民によってつくられた公園、その背景に感じる市民の「まちへの想い」、そして、訪問直前に台湾が獲得した真の民主主義と、そこまでの歴史は、切っても切れない話のはず。市民のパブリックへの意識の高さは、政治への意識の高さと正比例するのだと、改めて思いながら歩いていたら、同じ町並みも帰りは違うように見えてきました。バルコニーから溢れる緑も、きっと日本より、まちのことを想ってるんじゃないだろうかと考えてしまいます。

そして、グランドレベルは、どんな店舗でも果てしなくオープンで。

0時を過ぎていましたが、この興奮疲れを癒すべく、永康街まで戻ってきたところで、行列店「天津蔥抓餅」で買い食いをしてからの、

とどめは、擔仔麺で有名な「度小月」へ。

というわけで、台北最初の日が終わりました。けど、本当に本当に、これは序章にすぎませんでした。グランドレベル台北の旅。次回はどこへ行きましょう? お楽しみに!

おおにし・まさき
http://glevel.jp

http://mosaki.com

世界の日本のグランドレベルの話を
もっと聞きたい方は、気軽にご連絡をください(^^)/

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ハード・ソフト・コミュニケーションを一体でデザインする「1階づくり」を軸に、さまざまな「建築」「施設」「まち」をスーパーアクティブに再生する株式会社グランドレベルのディレクター兼アーキテクト兼編集者。日々、グランドレベル、ベンチ、幸福について研究を行う。喫茶ランドリーオーナー。

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