シェア
正木諧 (datkids)
2023年6月11日 21:59
遠くで風が鳴いている。地球が自力で回る音。もしかするとこの世は誰も自分に優しくないんじゃないかと思ってしまうくらい、良くない疲れを溜めた帰り道。この街がゆっくりと月明かりに覆われて、夕方が役目が終える。四季を感じるには手がかりが少ないビル街を抜け、簡易的で人工的な緑地に安堵する。「忙しい」「疲れた」と、人々が口にすることに厭気が差してしまったが、自分も労働の対価として得る僅かな安らぎ
2023年6月6日 09:44
荷造りをして気が付いた。長いこと箪笥の肥やしになっていたであろうキックペダル。転居先にも持っていくのであれば、今まさにここが、未練が後悔へとなる分岐点だろう。明るい応援歌なんて書くつもりはなかったが、「俺が曲を作ったら向こうでも音楽をやるか?」の問いに乗ってくれたその瞬間に、最初の一行は完成した。それは自分なりの音楽への真摯な在り方だった。いつだって音楽への愛を歌にしてきて、報いるた