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面前DVエブリナイト
ド派手なDV鑑賞会
オレンジ色の豆電球の薄明かりの中、泥酔の母親が毎日包丁を振りかざし、父親の首を刺そうとしている真夜中は、
別に大したことない。
普通のやりとりだ。
大人の喧嘩はこうなんだ。。。
刺す気はない、本気じゃない、男のお父さんの方が力が強いから絶対に刃物が首に到達する事はない。。。
薄眼を開けながらド派手なDV鑑賞会。。。
それが毎日続く。毎夜毎夜つづく、、、
このコラムは、ある荒廃した家庭に挑んだ、1人の青年の記録である。新宿に生まれ育った無垢な小学生時代に、アルコール依存症とバイセクシャルという特異な両親に囲まれ、酩酊した母親と強制的に初体験をさせられ、その後30年近くに渡り自身もアルコール依存症に苦しみ、その中で設けた我が子との絆を通じ、寛解するまでと、その原動力となった信頼と愛を余すところなく完全実話で書き下ろしたものである。
そして決まってチャンバラが終わった後は、
下半身のチャンバラが高確率で始まる。
「そんなんじゃた○ねぇーぞ」
「ベロベロしゃ○れ」
「こういうのが好きなのか」
とか酒を飲んで見事なまでに変身した父親は、さっきまでのチャッキー系暴れメス牛を操るドSなカウボーイになっている事もあって、何がなんだかわからない、学校では話せない、決して誰にも話せない昭和ポルノを視聴させられていた。
次の日は何もなかったかのように父親は、朝食を食べ、歯磨きをし、タバコを吸い、絡んだ痰をガッペして、剥げかけた青いプラスティック製ヤッターマンのコップでうがいをし、安ネクタイを締め、安ヘアトニックを一振りし、まばらなブラシで平和な髪型を作る。
陽が一切入らない部屋中に安ヘアトニックの匂いが充満したら安リーマンのできあがりである。
昨日のカウボーイは七三ベッタベタヘアーの愛想の良い父親に姿を変える。
万人が迎えるグッドモーニングは、
アルコール抜け際のバッドモーニングなのか、
歌舞伎町のマウンティングトレーニングなのか、
昨夜のファイティングの影響なのか、
母親は眉間にシワを寄せて今日一日を必死に生きようとしていた。完全に鬱の症状が出ていたと思う。が、そんな病識を持った人は周りにはいない。
オレは、ライトブルーの縦型飛び出し型のトースターに6枚切りの食パンを2枚入れ、朝のTVを観ながら焼き上がりを待つ。
ガチガチのバターか、科学的な味のマーガリンが大好きだった。でもあまり朝食の記憶がなく、12チャンで観てた朝アニメが頭に残っている。
アニメを観終わると、スプラッターハウスからこっそり抜け出すようにランドセルを背負って友達の家に向かう。
そこからは「少しだけ」俺の自由が利く外の世界だった。
小学校に上がってからの大半の日はそんな毎日が続いた。学校に行けば子供っぽい笑顔のみんなが忘れさせてくれた。
オレは児童相談所に保護されて、親元に帰してもらえないご身分だった事は間違いない。
苦しんでいる人に向けて多くのメッセージを届けたい。とりあえず、これから人前で話す活動をしていきます。今後の活動を見守ってください(^^)