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ガクチカの書き方

こんにちは。就活系の記事を前に二本載せました。志望動機に関するnoteなので、良かったらそちらも見てください!

ところで今回はガクチカについてお話ししたいと思います。「学生時代に力を入れたこと」=「ガクチカ」です。長いんで就活において正式な場でなければこんな呼ばれ方をしています。ネットでは、「カンボジアに学校を建てました」的なガクチカを話す就活生が乱立するというふうによく揶揄されています。私はそんな人1人も出会いませんでしたけどね笑カンボジアに因んで、ネットに落ちていた途上国でのボランティアっぽい画像をヘッダーにしてみました笑決して、ボランティア活動をバカにしているわけではありません。私はむしろ尊敬しております。

ガクチカについては色々な人が色々な意見を言っていますし、今回のnoteは「そんなことは言われなくても知ってるよ、、、」となる人も多いかもしれません。

誰か新しい発見になる人がいることを祈ってとりあえず書いてみます!

1.ガクチカはなぜ問われるのか?

日本の新卒就活において、なぜガクチカというものがこれほどまでに問われるのでしょうか?

その目的を端的に言うと「学生のポテンシャルを測るため」です。
日本の新卒一括採用、特に総合職採用の場合は、何か特殊なスキルなどを生かしてもらうことを目的にした採用をしているわけではありません。つまり、完全なポテンシャル採用なわけです。
そこで、ある程度学生のポテンシャルに予測をつけて採用活動を行う必要があるため、その主軸となる指標がガクチカというわけです。

2.就職活動で求められるポテンシャル

では、就職活動で求められるポテンシャルとはなんでしょうか?ずばり、「自分の会社に入って活躍してくれそうかどうか」という視点に集約されると思います。

ガクチカの中でその学生さんが取ってくれる行動は、一般的には再現性があるものです。ガクチカを通した課題解決の立ち回り方や成長の仕方などは、会社に入社した後でも同じように発揮されると考えられます。それらをもとに入社後の学生の姿を想像したとき、会社で活躍している姿が想像できれば採用するということです。

3.ガクチカの評価方法

では、それをガクチカからどう判断していくかということですが、主に以下の二点があると思います。
その学生が
①ガクチカの中で何か困難や課題にぶつかり、それをどうやって乗り越えようとするか
②その困難を乗り越える過程の言語化の深さ

というわけで、ガクチカは取り組んだ内容とその中でぶつかった課題や困難、それの乗り越え方といったプロセスを順序立てて言語化し、きちんと伝える必要があります。

ここで一つ大切なことは、「人事はガクチカのエピソードの強さを重視しているわけではない」ということです。もちろん強いに越したことはありませんが、きちんとプロセスを言語化できていれば、本当に些細なことでもいいわけです。むしろ話が大きすぎることよりは、身近なことの方が面接官にとってイメージしやすい可能性もあります。

4.ガクチカの構成

では、ようやくガクチカの構成を以下に示します。これはあくまで私が考える例ですので、他の意見もあります。

①ガクチカで最終的に成し遂げた成果(定量的である方がより良い)
②そのガクチカの背景(何人メンバーがいて、どんな状況で、なぜ始めたのかなど、前提知識の共有になる部分)
③ガクチカの中でぶつかった課題や困難
④どのようにその課題を乗り越えたか?
⑤より詳細なガクチカの成果、出すことが出来た結果
⑥このガクチカで生かされた自分の強みや得た学び(御社に入ってもここで生かした自分の強みや得た学びを活用して、活躍することが出来るということを訴求する)

以下、なぜこの要素を取り入れたかを解説いたします。

①結論ファーストに書く方がわかりやすいですから、まずはガクチカの成果を持ってくるべきです。なるべく端的に書きましょう。さらに、その成果は定量的であればあるほど読む人にとってはイメージがつきやすいはずです。またキャッチーに書けばそれだけ目を引きます。(例)イスラエル留学中に、中東和平を目的とした学生団体のリーダーとしてイベントを企画し、イベントの収益として○○円の団体運営資金を獲得した。

②必要最低限な前提知識がなければ意味がわからない文章になってしまいます。

③ガクチカは課題を乗り越えるプロセスを見たいわけですから、課題の提示は必須です。

ここが最も大事です。何度も言うように、人事は学生がガクチカの中で発揮した課題の乗り越え方は入社してからも再現されるものだと考えています。そこで、課題を乗り越えるためにどんな施策を考えるのか、集団の中でどんな立ち回りをするのか、などといった部分をこの部分から知ることが出来ます。

⑤ここは結論の繰り返しです。①の成果の部分と同じことを書いても仕方ありません。おすすめは①で書いた成果の先にある更なる成果を書くことです。(例)資金力を強化したことで、宗教家同士の対談というさらに大きなイベントの開催に繋げることが出来た。

⑥最後はこの経験から得た学びです。ここに関しては賛否ありますが、個人的にはここは必ず入れた方が良いと思います。面接官の視点というのは同僚または部下として一緒に働きたいかどうかという視点です。普通に考えたら組織の中で何かしらの強みを発揮してくれる人と働きたいと思いませんか?したがって、ガクチカの中からその学生の強みを見出そうとします。しかしガクチカという具体的なエピソードから強みを抽出する抽象化に近い思考は面接の受け答えに集中したいから面接官にとって負担でもあります。ですから、こちらから強みを提示した方が親切です。また、こちらから提示すればある程度面接の流れを制御できます。そこから派生するであろう質問などは予想出来ますからね。

5.作成例

以下に私の作成例を2つ提示します。参考にしてみてください!

私は小学生である弟のサッカーチームにコーチとして携わり、彼らを区大会準優勝に導いた。私は自分のサッカー経験を彼らに還元し、より良いチームにしたいと考え、父からのコーチ就任の依頼を引き受けた。私がチームに参加した当初、チームの一体感のなさを感じたため、技術面での指導に加え精神的な成長のために尽力した。具体的には、選手間の軋轢解消のために、チームワークの重要性を教え込んだ。また選手とコーチの軋轢を解消するために、年齢の近い私が選手と交流を深めることでコーチ陣全体の信頼を高め、時には私が選手の立場に立って彼らの意見を保護者コーチに代弁するなど両者の関係性が円滑に進むように調整した。成長した選手たちは、一体感を増し、学年別大会準優勝という結果を残した。私は、この経験から個性豊かな人々が一つの目的に向かうことで発揮できる力の大きさを学び、そのように仕向けるための調整力を身に付けた。

私が目標を定め、取り組んだ経験は飲食店のアルバイトに従事し、閉店業務の所要時間を1時間以上短縮したことだ。深夜の人手不足や人件費削減のため、私だけで大量の閉店業務をこなす必要があり、帰宅が深夜2~3時になり、私の体調維持や大学への通学にも支障が出た。そこで、私は店舗の利益を考え、閉店業務の時間短縮のために、閉店業務の前倒しと閉店後の店内清掃の自動化を進めた。具体的には前者は営業時間中に他の店員の協力を仰ぎ、通常業務に支障が出ないように閉店業務を前倒しした。後者は約1カ月に渡り店長との話し合いを重ね、掃除ロボットを導入した。この経験から、課題解決のための思考力と周囲を巻き込んでいく行動力を身に付けた。

6.まとめ

みなさんは何となくガクチカの書き方のイメージが付いたでしょうか?正直、正解はありません。なので、こうしろという訳ではありません。あくまで方向性と考え方を提示したのです。皆さんそれぞれが自分なりの形を見つけて欲しいと思います!

(追記)
三菱商事のケース面接対策記事を書きました。是非読んでください。
https://note.com/masakichi_0492/n/n0e9fcb77a17e

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