終電の神様

#6 何気ない日常を省みる

こんにちは!
毎週金曜日開館の【Vivid Books】へようこそ!

僕が大学時代に戦い続けてきたテーマである「終電」(笑)。

21時台に来るおかげで健全な学生生活が送れた?かもしれませんが、やはり飲み会をするには少し早すぎましたね(笑)。


今週は、この「終電」というワードに惹かれて読んでみた本を紹介します。

目次
1.今週の一冊
2.内容
3.学び・気づき
4.さいごに

1.今週の一冊

タイトル:終電の神様
作者:阿川大樹
出版:実業之日本社、2017


2.内容

この本は、普段何気なく見過ごしている、人身事故などの影響で電車が緊急停車するシーンを7つの場面に分けて描いた短編集になっています。

例えば、停車中の車内で痴漢されそうな美人。

例えば、納期が迫ったITエンジニア。

例えば、競輪選手の彼と別れるつもりのOL。

例えば、父が危篤で病院へ向かう途中の会社員。

例えば、同級生のアトリエにやってきたイラストレーター。

例えば、自殺しそうなクラスメイトを気に掛ける高校生。

そして、昔ホームに落ちた自分を救ってくれた人を待ち続ける駅売店の販売員。


それぞれのストーリーが人間味と奇跡にあふれていて、どれも読んで感動しました!


3.学び・気づき

この本を読んで、人それぞれのストーリーを意識することができました。

電車の中に乗っている人それぞれに、せまった状況があり、抱えた仕事があり、特別な感情があるということを、普段は自分のスマホの画面を見つめるだけで意識することがありません。

物語を通して、電車内の様々な人の状況を考えることができたことは、いろんな場面で役に立ちそうです。


また、「人身事故の捉え方」も省みることができました。

多くの人が、人身事故のアナウンスを聞いて、「早く動け」と思いながらストレスを感じているんだろうと思います。
僕もそうですし、急ぎであればなおさらそう思いますよね。

しかし、「人が死んだ」と捉える人はどれくらいいるのでしょうか。

人身事故なんてよく起きています。

特に人身事故の多い線を使っていたので僕も電車が停まってしまったことを何度も経験してきましたし、長距離通学だったので遅れてしまった後のリカバリーもしにくい。だから人身事故のアナウンスがあっても、「またか」としか思いませんでした。

私たちが普段感じにくい、緊急停車の原因となる人の話も出てくるところもこの本の面白いところです。


4.さいごに

この本は表現はおもしろいですが、読みやすく、小説初心者にもおすすめできる一冊です!

電車という日常でありながらも、よく分かっていない環境で起きる、様々なストーリーに心を温めたい方、必読です!


次の定期投稿は来週の水曜日【キャリアデザイン学超入門#10】です。
それではまた。


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