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人気弁当屋の勝利宣言に思うこと

Twitter改めXで見つけた記事について思うことがあるので、つらつらと書いてみる。

人気弁当屋『キッチンDIVE』の隣にオープンさせた弁当屋が閉店 / 店長苦言「あまりにも仁義に外れる」

事の顛末を簡単にお伝えすると、人気弁当店の隣に別の弁当屋ができたけど、この度閉店の運びになった。「弁当屋のとなりに便乗して弁当屋を開店するなんてありえなくね?潰れてざまあでしょ」って人気弁当屋の店主が勝利宣言って内容。

私の感想としては、ビジネスとして繁盛店に被せるのはありだと思うし、模倣したり、パラサイトするのは戦略のひとつだと思う。むしろこんな勝利宣言してぶっちゃけ不快感を覚えた。まあどっちでもいいけど。

さて、今回のメインテーマはここからです。記事のストリートビューをみて「ああ、きっとこの潰れた弁当屋は、綿密な調査をしてきちんとした戦略を立て出店したんだろうなあ」と。もし私が出店を決める決断者だったら同じようにゴーしただろうと思った。

ガテン系弁当屋とヘルシー志向弁当屋

ここからは私の推論になるが、おそらくこんなやり取りがあったのではないだろうか。

決裁者:出店先の候補は決まったか?

担当者:人気弁当店のとなりに出店するのはどうでしょう?お隣はボリュームが売りのガテン系弁当屋なので、ヘルシー志向の弁当屋を出店すれば、ガテン系の客も週に1,2回は来店してくれると思います。消費者アンケートの結果でも週に数回はヘルシーな弁当にしたい、健康に気を使っているという回答が多かったので、ヘルシー志向の弁当屋は絶対受けると思います。

決裁者:よし、じゃあ出店しよう!


■ アンケートはあてにならん

上記は空想話だが、たぶんこれに近いやり取りで出店が決まったと思う。これマーケティングあるあるなんだけど、アンケートで消費者の本音はわからんのですわ。例えば、マクドナルドに来ているお客さんに「欲しいメニューは何ですか?」と聞けば、「サラダ」と答えるし、「健康に気を付けていますか?」と聞けば「はい」と答える。これを真に受けてメニューにサラダを追加したり、ヘルシーな商品を投入しても全く売れない。結論としては、マクドナルドに来ているお客さんのニーズは、安くお腹一杯にしたいが圧倒的に強いとなる。

■まとめ

人気弁当屋店主のポストに思わず反応してしまい、大人げないところもあったが、市場ニーズとか戦略を考えたにも関わらず失敗するパターンってあるよなと改めていろいろ考える機会になったので、それはそれでオッケーということにしときます。

現場からは以上です。

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