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「告白水平線」毎週ショートショートnote
墓地は小高い丘の上にあったから、御影石の並ぶ前に来る頃には汗だくになってしまった。線香をあげてから、煙草に火をつける。
よく晴れていた。見下ろす街は白と灰色に輝く。
そういえば、彼女の家にはピアノがあったな。ピアノがあるぐらいの家だから、立派な場所に墓が立てられるんだな。
俺の家はどこだろう。西の方だから、あのショッピングモールの、もう少し向こう、ありゃ、ここからでは見えそうにはない。
小説を書くようになったきっかけ
ぼけーっとパソコンの前に座っているのだけど、なんとなく「書かなきゃ」って思い続ける。気持ちよく書いてみて一時間後に読み返してみると読めたものではない。なんで読めたものではないのだろう、心の中の梶井基次郎に聞いてみる。ビー玉ばっかコロコロ舐めていやがる
小説を書くようになったのは三年前のこと。
元々、小説をいっぱい読んでるわけでもなかった。コンビニ人間はこの前やっと読んだし、蜜蜂と遠雷は読ん