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名著「マインドストーム」から学ぶ「失敗」と「新しい事実」。

こんにちは。面白くない学びなんて、塩のかかっていないポップコーンのようです。味気ないです。


垂涎ものの一冊。

それにしてもレゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーターには読書好きが多い。読書が多いというか、学びの時間が多いとも言えます。自分自身はまだまだ未熟者でもあるので、学習第一ではあるのです。ですがなかなか「重たい本」(重量ではなく中身)に手がうまく伸びません。うつけ者ですね。

しかしながら7つの習慣同様にこの本だけはいつも本棚から掴み取ってしまいます。

コンピュータ関連人間としてサブタイトルの「子供、コンピューター、そして強力なアイデア」はまさに垂涎もの。あとは、まえがきの「子供時代の歯車にまつわる話」なんて言葉に惚れてしまう。そんなこんなで、この本を開いて、そしてヒントをもらうなんて日々が、ほぼ定期的に訪れたりします。

著者のシーモア・パパート教授の提唱する教育理論である「コンストラクショニズム」がレゴ®シリアスプレイ®のベースとなっており、トレーニングでもかなりの時間で意識していくことになります。「構築主義」と訳されることも多いこの「コンストラクショニズム」とは一体なんなのでしょうか。

コップの水。

発達心理学を学んでいる方ならジャン・ピアジェの発達段階について理解されていると思います。教授の実験のひとつに「コップの水」(知識構造)があります。同じ量の水を形状の違うコップに入れた際に、高さのあるコップのほうがより多く水が入っていると錯覚してしまうという、「あれ」です。

ジャン・ピアジェ教授の「コップの水」

シーモア・パパート教授はここに「新しい知識」を与えて構造化するよりも、違う経験を通じて自分自身の「失敗」や「新しい事実」という事態に遭遇することで「理論構築」していく必要があると説きました。ITの世界で言えば「アジャイル開発」に近しいものがある、というかそのものですね。

自分事としての学び。

さて、ではそれがレゴ®シリアスプレイ®のどこで活かされているのか、の話になると思います。以前にも書きましたけどまず言えるのは「そこにつけたレゴブロックは自分自身の主体的感覚から来るものであり、誰かの意図によってつけられたものではない」ということです。これは自分ごとなのです。

自分でつけたのだとすると何がそうさせたのでしょう。なぜその色なのか、なぜその形状のブロックだったのか、なぜ全体ではなく端っこがつながったのか。なぜ自分は手に取ったのだろうか。この「なぜ」はすべて「学習の機会」と呼んでしまえると思います。いままさになにかを「学んで」いる。

正しいか間違っているではなく。

ファシリテーターはその「なぜ」から客観的事実を問う。「この色が表す自分とはなんですか?」「これはいつからそこにつくと思ったんですか?」など。参加者は思いもよらなかった全方位からの「学習」によって「失敗」や「新しい事実」に近づいていくことになります。まさに「構築主義」ですよね。

パパート教授は「正しいか間違っているではなく修正が可能かどうか」が重要であるとも言っています。それにより誤まりを恐れて畏縮するなんてことも減っていく、とも語っている。大人でものびのびと直感を信じておこなうからこそ、「失敗」と「新しい事実」を次に活かすことができるのです。

最後に。

「面白い学びの場」を今度作ろうと思っています。7つの習慣やレゴ®シリアスプレイ®にこだわらず。アイデアは中途半端かもしれないけど、まずは実践あるのみ。「失敗」と「新しい事実」から学びますわ!!


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