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飛行機での心配性/強迫性障害
飛行機に乗った時の話。
その日の僕は約4年ぶりの飛行機を1人で乗っていた。国内線の片道2時間くらいであまり緊張や不安は少なく、搭乗時間に間に合うかの不安くらいであった。
無事に搭乗を済ませて飛行機は離陸。上空を15分ほど飛んでいる最中、僕に猛烈な不安が遅いかかった。
「モバイルバッテリー本当に基準内か?」という不安。
僕は市販のモバイルバッテリーを機内で所持していたのだが、そのバッテリー容量が機内持ち込みの基準内か不安になったのだ。
もちろん事前にその航空会社のHPで調べた上、
今になって考えれば、手荷物検査や係員のチェックを経ているので何の心配もない。また、個人がスマホ充電用に使う容量はたかが知れてるし、他の乗客だって様々なバッテリーを使用していた。
これは強迫性障害あるあるだが、
段々と自分の記憶に自信が無くなってしまうのだ。
別に記憶力が無いわけでもないし、現実と想像の境目が分からない訳でもない。
感覚としては記憶の確認行為を反芻してする中で、ゲシュタルト崩壊のような感覚になるのだ。
そして不安はどんどん膨らむ。
「実は基準に満たして無いのでは?」
「係員さんはバッテリーを確認しただけで、容量の数値見てないのでは?間違えてるのでは?」
「よく電車でバッテリーが燃えるニュースみたく、
飛行機内で何か起こるのでは?」などありもしない想像は広がる。
ましてや飛行機という密室で、上空にいるのでどうしようもできない。仮に新幹線なら指定席を放棄してでも途中下車してたかもしれない。僕は電車やエレベーターなどでパニック障害のような経験は無いが、症状からして近い感覚を覚えた。
CAさんに聞くという選択肢も思い浮かんだが、
「事前確認と手荷物検査で係員にチェックを済ましたが、今一度確認させてくれ」という中々理解が難しい質問をする必要がある。
これは「自分が万引きしたのでは?」という不安に対し、わざわざ交番に聞きにいく事象に近い。(僕は実際に警察の方に聴いた経験は無い)
「早く。せめて着陸までは何事も起こるな」
そう何度も心で叫びながらの2時間だった。
結果、何事なく着陸して目的地の空港まで着いた。
急いでバッテリーの容量を確認すると、
機内持ち込みの基準を笑っちゃうほど下回る容量だった。なんなら容量が小さい分類なくらい。
不安なんてそんなもんなのだ。
再び冷静に考えれば1日に日本中で多くの飛行機が飛び、その分の乗客がいる。小さなバッテリーの容量で云々なるなら、毎回飛行機は空港に引き返さないといけない。でも日々のニュースでそんな話は滅多に聞かない。
だが心配性の僕たちはこんな日々を繰り返しているのだ。
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