フィリピンで出会ったドライバーの話
どうも、まさたくです。
6月21~23日の間、フィリピンのマニラにいっていた。
一番の目的は東洋最大規模と言われる
地図から消された街「スモーキーマウンテン」に行くことだった。そこで感じたことはインスタグラムにて綴ったのでぜひ見てほしい。
@masaaataku ← インスタのアカウント
さて、タイトルにもあるように今回はマニラで出会ったあるドライバーの話をしたい。
それは三日目の話、二日目に生々しい社会の現実を見た僕と友人は綺麗なビーチでゆっくりしたいと考えていた。
ところがマニラは海に沿っていながら、汚いのだ。
いつも旅に出る時は下調べをあまりしないので当然困惑した。(イメージとしては東京湾)
しかし、今の世の中は非常に便利である。「マニラ 綺麗なビーチ」とグーグル先生に尋ねれば、事は済むからだ。
すると、「バタンガス」という港町に綺麗なビーチがあるというブログを見つけ、この旅の秘境地はここしかないといわんばかりに友達と僕は即決で「よし、ここにしよう」となったのだ。
次の日、「ギルプヤット」というLRTの駅の横にある「JAM」というバス会社のバスに乗り、バタンガスという秘境地に胸を馳せながら約二時間バスに揺られた。ちなみにバスの運賃は167ペソ(日本円にして340円くらい)。安すぎる。流石、東南アジアである。
二時間後、バタンガスに着いた。僕たちは興奮していた。が、しかし、どこへ行こうとしても、現地のガイドのような人に「これ以上先へいくな、お前らが行けるのはプエルトガレラだけだ。」「プエルトガレラにいかないの?」
「プエルトガレラ、プエルトガレラ、何をいってんねん」
心からそう思っていた。違うかった。僕たちは間違えていたのだ。バタンガスはあくまで中継地、そこからフェリーに乗って行ける島こそブログで見た秘境地だったのである。僕たちは二人して見落とし、思った。
旅には計画性が必要である。と
しかし、僕は諦めず、「そこは日帰りでいける?」と聞いた。
「無理」
即答だった。浅はかだった。萎えた。
が、
「こっから一時間くらいのところのアニラオにプライベートビーチがあるぞ」と、60くらいのファンキーなおじいさんが声をかけてきた。
まさに、天の声だと思った。個人で送迎をしてくれるような事をいったのでぼったくられないか少々不安を抱えながらついていく事にしたが、案の定、ドライバーは別にいたので紹介料として、1000ペソを持って行かれた。
まあ、今の僕たちにとってはビーチにいく事が重要。お金なんてどうでもよかった。
案内されたドライバーは50くらいのおっさんで子供が二人いた。かなりいかつい見た目だったので、相当不安だった。倉庫とかに連れて行かれるんじゃないかとか思いながら車に乗った。
怖かった
このおっさんは僕の携帯でナビをするように言い、「次はどっちだ?」としかめた顔で聞き、平気で車線をはみ出し、アクセルを全開にし、クラクションを鳴らし、ジプニーやトライシクルを蹴飛ばすかのように、バタンガスの街を快走した。生きた心地がしなかった。隣を見ると、彼は笑っていた。
正気の沙汰ではなかった。
そして、しばらくした後に、「お前たちは韓国人か?」(日本人って言えば、お金むしりとられるんだろうな)っておもいながら、「日本人だよ」と言った。彼の表情が変わった。彼はこちらを嬉しそうに凝視した(もちろん車を飛ばしながら。)
「私は日本人が大好きだ!!」
びっくりした。相当な心の変わりようだ。春にベトナムやカンボジアにいった際も日本人というだけでかなりの恩恵を受けてきたが、ここまで反応を示す人はいなかった。僕たちが日本人とわかった途端、彼は韓国人は静かで中国人は常に怒っているという話題を持ちかけてきた。その感覚も観光地ならではでおもしろい。
「お前ら吸うか???」
そういって彼はニヤつきながらポケットから、残りちょうど三本しかないくしゃくしゃの赤マルを取り出した。ここで吸わないとムードを壊すと思い、大人の付き合いをした、海外でのタバコミュニケーション初体験である。彼のどこか嬉しそうな顔を見ると自然になぜか僕たちまで幸せになった。男三人にやけている、車外から見る限り、地獄絵図である。その時吸ったタバコはとても美味しかった。タバコではなく、その雰囲気に何か魅了された。
人の笑顔は万国共通、みんなを幸せにする。彼からは感情の豊かさを垣間見れた。やっぱり海外に行くと色々な人の生き方を観れる。
旅はやはり実践型の教科書だ。
そして、アニラオについた。僕たちはチップとして1000ペソを渡した。彼は泣きそうな目で喜んでた。そんな事より何か彼からは大事な事を学べた気がした。かれはそのまま店で新しい赤マルを買いに行ってた。
フィリピンではタバコが一本6ペソくらいで売ってるところが多いので、僕は帰りに赤マルを一本買って吸った。
あの時はうまく感じた赤マルもまずく感じた。
今年の夏はインドにいく、刺激的な体験ができるだろうか。
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