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振り返る力の大切さ

通級に来る子供達は振り返ることが苦手であったり習慣になっていない子達が多いです。なので、振り返る時間を持つことを大切にしています。見えることと見えないもの(気持ち)それぞれの振り返りを行なっています。見えないもの(気持ちや相手の感情)については特性からキャッチすることが難しく0から本人がキャッチすることは難しいです。なので、選択肢を用意したりして気持ちを見える化したり言語化しやすいような支援はしています。その積み重ねで気持ちと言語を統合されていきます。少しずつ自分の気持ちをキャッチすることができるようになってきます。



スケジュール管理や健康管理など身の回りのことについても振り返りが有効です。自分自身のことなので、定型発達の人からすれば、なぜ自身で振り返りができないのか共感できないこともあると思います。実際に私も服薬がもれることについて生徒と一緒に振り返りをする中で、ようやく服薬の漏れが起きやすいタイミングに気づいてくれる生徒もいました。ちょっと考えたらわかることに感じるかもしれませんが、過去・現在・未来を立体的に振り返ったり見通すことが難しいのだと思います。ですから、支援者と一緒に見える化したり一緒に記憶を辿ったりしながら振り返りをしています。

実行機能を高める振り返り力

コミュニケーションや他者との関わりにおいてはグループ活動を行った直後に支援者と1対1で振り返りを行うことも有効です。同年代とのやり取りの中では支援者の前では見せない一面があったり、トラブルもあります。新たな課題発見や成長を実感できたりいろんな効果があります。また、直後に支援者から客観的な印象を伝えることで色んな視点から振り返りを行うことができます。また、直後でないと忘れてしまっていることも多いので、直後がオススメです。無意識に行なっていることもあり、客観的にわかりやすい言葉で伝えてあげることも大切になってきます。

振り返り力は財産になる

様々な面で振り返る力をもつことはその後の生徒の人生においては大きな財産だと感じています。内面的な感情のコントロールにおいて客観的に振り返る力があると気持ちを落ち着かせたり、捉え方を変えてネガティブな気持ちからポジティブな気持ちに変換することができます。他者との関係ややり取りにおいても振り返る力をつけておくことで、一方向的な見方ではなく相手の立場からも考えることができるので、関係の構築やコミュニケーションもうまくいくことにつながるかもしれません。

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