レッスン雑感、先生としての私

最近ノートの更新が滞っておりました。
今年は本当に毎日忙しく過ごせていてなかなか更新する暇もなかった。少しだけ休みたい気持ちもあったのは事実だ。しかし立ち止まるわけにはいかない、腐ったら負けである。
ここの所、演奏活動を続ける中でやっている指導業も充実してきた。今では月平均40〜50時間はレッスンするようになって逆にスケジューリングが大変になってきている。音大•芸大受験生、留学生も数多く抱えているし、プロの声楽家はもちろん現役音大生の生徒たちも多く教えているので決して手を抜きたくないのだ。面倒はしっかり見てあげたい。
もうここまで来ると指導業を始めた頃の小さな目標であった「渡辺門下」の結成も既に達成されているのだろう。笑

9月には日本声楽科協会でオンライン講座の講師も務めさせてもらった。この講座を受け持つことも兼ねてからの目標であり大変名誉なことであった。自分の師匠も講師を務めている講座の講師を務めることができて大変に幸せである。

講座のチラシ

この講座、新規の方も多く参加されたそうで大変多くの方に受講して頂けた。嬉しい限りである。声楽家を目指す方や声楽家はもちろんだが、このクラシック界を支える存在として、愛好家の方の存在は大変に大きい物である。とても熱心に勉強されている方が多く、多くの方から感謝のメッセージを頂いた。(私の生徒の中にはコンクール愛好家部門で一位など上位入賞される方も数人いる。もはやハイアマと言っても良いのだろう。私も頑張らねばと元気をもらっている。)

まぁ、今ではコンサートにご来場されるお客様に「渡辺先生」なんて呼ばれてしまって少し恥ずかしい思いでもある。

SNSの普及もすごいもので、最近ある本番で視察に来ていた事務局の方の1人から「SNSで拝見していてファンなんです」と声をかけて頂いた。またコンサートに来ていたお客様からも「Xをみていてファンなんです」と声をかけて頂いたので、本当いつの間にか少し有名になったのかと認識させられている。私自身は有名になりたいとかそういう願望は大きくなく、ただ自分の仕事、自分の好きなことを突き詰めていきたいと思っているだけなのである。なので少しだけ現状に驚きを隠せずにいる。(まぁ気づけよという話やね笑)

さてさて、前置きが長くなったがレッスンの雑感ということで、少し語っていこうと思う。

まず今年はついに念願の合宿を決行できた。声楽家、ピアニストの友人たちと指導を分担してレッスンをしまくった合宿はとても楽しいものであった。面白いのは合宿参加者の声のクオリティが本当に上がったことだ。良い会場であったこともあるが、常に先生以外の誰かが聞いている環境でレッスンを受けると生徒の声というのは飛躍的に良くなるものである。

また、ここ数年で音大受験生も数多く抱えるようになった。自分の生徒を各音大に送り込むことにはすでに成功している。母校の東京藝大に生徒を何枚か合格させることが早くも叶っており、ここからどう成長していくかを常に楽しみにしている。また各音大で成績優秀者を出すことができており、着々と指導の効果を感じている。
同様にプロの声楽家へのレッスンも念入りに行なっている。すでに有名な歌手の方もおられるし、プロになったばかりで二期会などの大きなカンパニーの舞台に立ち始めている歌手もいる。
これは先生としてかなり嬉しいことだ。
なぜならば、私の指導目標は常に
「プロをこの手で輩出すること」
であり、この目標に向かって全力で取り組んでいるからだ。なんと言っても私のレッスンの特徴は、自身の経験はもちろんのこと、多くの専門書から得た知識を使っていることである。目標のためなら手段は選ばないし、学ぶことはやめない。そんな性格をしているのが私である。まだ31歳、声楽家の中では若手と言われる年齢で指導業にここまで手を出せていることを大変嬉しく思う。

そして、生徒が活躍すればするほど、私自身の演奏活動にも力が入る。より高みを目指して努力ができる。自分の中ではまさに一石二鳥なのだ。

一応、私のレッスン計画は、生徒によって順序や教え方は変わるものの
1.呼吸法、アッポッジョを叩き込む
2.発音:下顎、舌の脱力と調整
3.低喉頭の維持、喉発音、コペルト
4.鼻腔の使い方ないし鼻の密閉
5.曲の歌い回し、ピッチ感

となっている。初回は1〜4を1時間で一気に要点だけまとめるのでかなり頭はパンクするかもしれない。2回目以降は丁寧に一つのことを見ていく。
と、まあこんな感じで割とシステマチックに淡々とレッスンするスタイルを取っている。そして結構細かい笑
まぁこのスタイルのまま今後も行くであろう。

今のところ11〜12月と演奏活動が忙しく中々新規の方のレッスンができないのだが、できる限り時間を作りたいと思っている。(いつも多くのご連絡をありがとうございます。少しでも多くの生徒の声をリッチにしてあげられるようにがんばります。)

渡辺先生、引き続き頑張ります。雑感そのものの散文を失礼しました。


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