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【映画】「余命10年」のはなし

ネタバレを含む可能性があります。あらかじめご了承ください。


余命10年。

これまでの10年、自分に何ができて、何を残せただろう。
これからの10年、人生のタイムリミットを知ったら、何をするのだろう。

映画を見て感じたこと、改めて伝えたいことを書いていくことにする。

障がいと向き合うということ

実は自分もホルトオーラム症候群という10万人に1人が生まれ持つ障害と向き合い続けて生きてきました。

障がいっていうと、どんなイメージを持ちますか??

障がいを持つ自分は「どこかでネガティヴなイメージ持たれているんだろうなー。」とか思って、なかなか「障がいあるんだよねー」と軽いノリでは言えないし、大々的にひけらかすものでもないと思うんだけれど。
生まれつきだからか、案外重く受け止めていないというか。
自分にとって障がいとはコンプレックス要素の一つみたいな感じです。

イメージ湧きやすいですかね?

先天性と後天性、或いは病気の状態によっても、気の持ちようが違うとは思うのだけれど。
若い頃・もっとヤングだった頃は自分も障がいに対して、もっとネガティヴに捉えていたし、「助けてあげなきゃ!」とか「気にかけてあげなきゃ!」とかそういうのが”ウザい”と思っていた時期もあって。だからといって助けてもらわなきゃいけない瞬間も、自分の自由を制限される瞬間も多々あって、自分の無力さを痛感しては「なんで自分ばっかり」と思う瞬間もあったなー。と思います。

だから小松菜奈さん演じる茉莉の気持ちは痛いほどわかりました。

改めて感じた”今を生きる”ことの大切さ 

「ずるいよ」

茉莉が入院する和人に言った言葉。
目に見えるリミットのあるこそ今を全力で生きなきゃいけない茉莉とちゃらんぽらんな和人の間で交わされるセリフは心に来るものがありました。
自分の生き方、歩いてきた道、誰かにとってはすごく輝いていたのかもしれないと再認識しましたし、当たり前じゃないことをすごく感じさせられました。

「お前は運がいい」

和人がバイトしている焼き鳥屋のマスターが和人に言った言葉。
一度きりの愛してくれる人に出会える自分は本当に運が良かったんだ。と改めて感じましたし、さらに「愛せる人がいることは運がいい」と言うマスターは懐の深いというか経験値が違いすぎるというか。言葉数少ない中で、ああいう言葉をかけられる人ってすごいな、かっこいいなと思いました。いつかそんな人になりたいな。

未来にこうなりたいから、こう生きる。ってすごく大事なことかもわかりませんが、今の連続のその先に未来があるというか。
だからこそ今を大切に生きようと思いました。同時に自分や大切に思う人にリミットがあるとして、リミットがあるから”いま全力で向き合う”のではなくて、出会ったすべての人に感謝し、常に全力で向き合いたいなと改めて感じました。

最後に

正直、小松菜奈さんが好きだから「余命10年」を見ようと思い、劇場に行きました。今すごく話題の映画ですし、軽い気持ちで見に行きましたが、映画を見進めていく中で「生きるとは何か?」「あなたはどう生きますか?」と改めて自問自答し、「自分はこれで良かったのかな。良かったよな」と自分の人生と茉莉の人生を重ねて、すごく考えさせられました。

茉莉の心情も和人の心情も本当によくわかるし、お互いに優しいし向き合ってるからこそ、距離を持ちたいと思う儚さが心に突き刺さりました。
また和人の”不器用”な一面が、完璧な彼ではないところに”生”を感じると同時に生きることは当たり前ではないし、すべてが上手くいくわけではないけれど、”不器用”でも何か一つでも突き抜けること・やり抜くことが大切なんだというメッセージ性を感じました。

死に向き合うこと、生を再認識すること、
ただの恋愛映画じゃなくて。
好きな人と、大切な人と、見てほしい作品だなとすごく思います。





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