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モンゴル

北京から、国際列車に揺られ30時間。モンゴルの首都ウランバートルに到着しました。馬にまたがった遊牧民が馬頭琴を持っているイメージでしたが、実際はハマーに乗ったモンゴル人が思いっきり洋楽を聞いていました。別にいいんだけど、こっちのイメージも少しぐらいは大事にしてほしいです。日本に来たら芸者が見れると、勝手に思っている外国人の気持ちが分かりました。

タクシーで、安宿まで向かいます。なぜか運転手は日本語がペラペラでした。理由を聞くと、大学で英語か日本語を勉強するらしく、どちらかを話せるとお金になりやすいようです。

安宿に到着して、さっそくゴビ砂漠ツアーに申し込みます。ツアー内容は「砂漠でらくだに乗ったり、恐竜の遺跡を見たり、ゲル (移動式住居) に泊まったり、夜は星空を眺めたりして、4泊5日過ごしましょう」というものです。やっとモンゴルっぽいものができそう。

ツアー前日に飲みまくったおかげで、当日の朝は3回吐いて出発します。僕の今まで世界各地で吐いてきたものを結ぶと、ゲロの大三角形が出来きます。恋人と冬の夜空で探して見てください。

ツアーは自分の糞がしっぽについてるので、永遠と糞の香りがするらくだにまたがったり、欧米のカップルが触りすぎて割れた恐竜の化石を見たり、ゲルにもお金持ちゲルがいて大型テレビがあることを知りました。また夜中に満点の星空のもとでする野糞は、それはそれは神秘的でモンゴルを満喫できました。

ツアー参加者にみんなからハッシーと呼ばれる、日本人男性がいました。実年齢は27歳だけど、見た目は40過ぎに見えます。「自分、不器用ですから」と、かたくなに童貞を貫いていそうに見えました。バイクで世界中を周る予定で、ゴビ砂漠もバイクで周るはずだったけど、砂漠に迷ってこのツアーに参加したようです。少し人生にも迷っているように見えました。

そんなハッシーに何の仕事をしていたか聞くと「そうですね。…探偵」と、(こちらの勝手な思い込みですが)童貞のくせに不倫調査をやっていたようです。童貞に職業差別はありませんが、もう少し童貞のイメージを大事にしてほしかったです。

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