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オクラのシチュー! Ghanaian "okro" stew

毎日暑い!まだまだ夏は続く!

熱帯の食い物食って乗り切ろうじゃありませんか...とはいえ、日本の夏の暑さは既に熱帯域を凌いでいると思うけども。

今日はアフリカ飯を食いましょう。ガーナには今までバンド関係の仕事で二回行っておりますが、そこで食った代表的な飯を自分なりにコピー。

【材料(二人前)】
・肉(現地ではヤギとか豚足?とか皮とか野生動物とか色々入ってましたが、とりあえず鶏肉メインで作ります。骨つきのブツ切りがベスト)... 400g
・甲殻類(現地でワタリガニみたいなのがぶち込まれてたの美味そうだったので)... 適量。無くても良い。
・オクラ... 沢山入れてしまいましょう。10〜20本くらい。
・トマト...大2個くらい
・タマネギ...中一個
・ニンニク...二片
【手順】
①オクラを細かく輪切りにしてさっと茹でておく
②鍋に油をひきニンニクのみじん切りを入れて香りを出す
③鶏のブツ切りに軽く塩胡椒してザッと炒める
④タマネギのみじん切りを入れて引き続き炒める
⑤刻んだトマトを入れてさらに炒める(トマト缶でもいいと思う)
⑥水を500ccくらい足して煮込む
⑦刻んでおいたオクラを加えて中火でさらに煮込み塩で味を整える

まあ野菜はぶっちゃけ何入れてもいいと思うんです。ガーナっぽい風情が壊れなければ。赤パプリカとか、ほうれん草入れて煮込むとかアリですね!
唐辛子/青唐辛子の輪切りなんかを加えると辛くてそれもまた現地感あります(うちは子供が小さいのであとでカイエンペッパーとか加えます)。下写真はとりあえず豚足も一緒に煮てある。アクラのムスリムの皆さんにはすみません。アクラで食うよりトマトを効かせてあるので色がと風味が爽やかになっている。でもオクラの粘りや風味とあいまってすごく美味い。

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オクラ(Okra)ってエチオピア〜エジプト辺りが原産だけど、アメリカにはガーナ周辺の象牙海岸から連れ去られた奴隷たちが持ち込んだ説が有力で、首都のアクラあたりで話されるTwi語でオクラを表す"nkrama"が鈍って英語化したのが語源だとか。でも...アクラの食堂ではだいたい「okro」て書いてあったし、みんな「オクロ」て呼んでた気がするなあ。何故なのか。しかし実際、ガーナではすごくよくオクラが食べられてましたね。

日本では材料のキャッサバやプランテーン(甘くないバナナ)、またmaize(ガーナは英国領だったからトウモロコシを"corn"でなくてメイズて呼びがち)の粉が手に入りにくいので米食ってますが、本当はfufuと呼ばれるキャッサバと主食バナナの饅頭型のモチモチした主食や、bankuというメイズの餅を乳酸発酵させた酸っぱい主食と共に食べるのがガーナ風。

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このbanku、発酵してるからなのか?異常に腹に溜まってすぐ満腹になる上、妙に腹持ちも良い...ドラゴンボールの"仙豆"的な... 大食らいで有名な俺ですが、上写真のサイズ2個食ったら随分腹に溜まってしばらく飯いらねえな...てなった。単純に酸っぱすぎるのもある。食堂の隣の席で食ってた若い兄ちゃん、5個食ってて「男ならもっと食わないと!俺は8個はいけるよ!」て言われた。ちょっと悔しい。

かたやfufuはキャッサバ粉とバナナの混ざったほんのり甘い優しい味。キャッサバ粉てつまりタピオカ粉だもんね。もっちりしていて美味い。俺、もっちり、好き。モザンビークのシマはトウモロコシ粉のモッチリ粥だけど、少しそれを思い出した。風味は違うけど食感がね。

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上はちょっと良いレストランで食ったティラピアのオクラシチュー。fufuはすでにシチューの中に放り込まれている。

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もちろん米もよく食います。上写真はジョフロライスという、チキンピラフ的な食い物。大概こんな感じで大盛りで出されて数人で分けあって食いますが、俺は一人で食っててガーナ人に驚かれた。米なら食えるよ。大食い日本人の面目躍如。インディカ米がちょっと硬めで、それが美味い。

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シチューに入れるものは基本的になんでも良いみたいで、中でも毎回ドキドキしながら頼むのが食堂で「bush meat」とだけ書かれたメニュー。bush、それは薮。ヤブ。つまり森の中で獲れた野生の獣肉は全てbush meat。日によってそれはオオコウモリだったり、ネズミだったりヤマアラシだったりアルマジロだったりアンテロープだったり...なんか色々らしいんだが、皆あんまり肉の正体にはこだわっていない(笑)。とりあえず俺はヤマアラシは食った。不味くなかったけど、やっぱり家畜と違って「ああ、こいつらヒトに食われるために生きてないな」ていう味と食感ではあった。

ガーナのブッシュミートについてはWikipediaに記事もあるね。ここに掲載されている獣の干物/燻製はグラスカッターという大型のネズミだね。田舎道を車で走っているとこうやって団扇のように延されたグラスカッターを売っているオッサンをたまに見かけた。まあ、動物愛護や野生動物からの感染病の不安などは議論になっているようだが...→参考記事

獣肉よりも俺が驚いたのはガーナ人の魚に対する扱い。なんせ、大概の海魚を全て「salmon」とただ一つの名称で呼ぶ。「鯛かな?」「鱸かな?」「鰡かな?」とか思っても、全て答えは「サーモン」。もちろん熱帯域のガーナに鮭や鱒はいない。ザックリ。笑

ガーナでのライブは首都のアクラで一回だけ。あとはワークショップとか学校での授業とかセッションとか。音楽は盛んな国なのに大型フェスとかないのは残念。我々のコンサートでは現地のミュージシャンとコラボしてお互いの曲を一緒に演奏...の筈が、気づけばサウンドチェック中に謎の音頭セッションに笑

楽しそうやろ!誰や、日本のリズムはやはり日本人が一番!とかいうたの。ちゃんと適度にゆるくて、適度にマッチョで、超上手いよ。アフリカ音頭。
悔しい〜 でも俺らが演奏したアフロビート曲も結構かっこよかったよ。動画ないけど... 

会場の設備もこんな感じでカワイイ笑。そのうち誰か感電しても知らんぞ...

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あとは、現代ガーナでは絶滅危惧種となっているPalm wine musicのミュージシャン勢とのセッション&ワークショップは実に楽しかったな。。。シエラレオネ発祥の音楽だけど、ガーナにも伝わっていて、ここもまた本場の一つなのです。

しかし、かなーり良くないですか?バイブス高くないですか?下の動画の音楽。即興なんだけど。箏の音色とか普通にガーナ音楽に合うもんだからガーナチームが「コレ、ガーナで作れんかな?」つってウチのバンドの箏&ボーカルの森川と真面目に相談始めたものな。そのうち本当にできるかもよ。アフリカの箏曲。

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ガーナがすっかり気に入りご満悦で夜遊び中のおコトちゃん↑
そして、夜中にbarで飲むPalm wineは既に発酵が進みすぎていて酸っぱい↓
やっぱり朝一採れたてを飲まねえとな〜...とか言ってるとエイモス・チュツオーラの「やし酒飲み」みたいな話になってくるな(アレはナイジェリアだけど)

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日本の支援で運営されてる田舎の小学校での音楽授業を頼まれたんだけど、これも楽しかったなあ。なんせやっぱり西アフリカの人たちは子供もビートやリズムに対する瞬発力が違うわ....。やっぱりありますよ。民族的身体性と現代ビート音楽の相性。子供らの身体の動きや反応見てると嬉しくなっちゃうよね。日本で真面目なミュージシャンが必死でアフロなビート文化を学んで、沢山の修練と経験積んでようやくたどり着く感覚。奴ら、テクニックとか理屈がなくても、もう、先ずはそこからスタート!て感じだからなあ。

しかしガーナでブラジルのバイァオンを俺が紹介するのも不思議な気分。
そしてフリーセッションは徐々にハチロク(8分の6拍子)的な方向に向かう。

そんでもって、最後はやっぱりここでも、盆踊りをやる...という。いったい私は何者なんでしょうか。

良い子のみんなは日本から来た陽気なおじさんたちをぜひ覚えておいてくれよな。

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まあ、あとはガーナの思い出といえば、路上でおもむろに賭け事に参加したり...

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共演したガーナのミュージシャンと仲良くなってプライベートプライベートスタジオに遊びに行ったり...

ガーナでは独特のゴスペルがポップス市場の大きなシェアを占めていて、その制作のシノギが多いみたいね。手作り感溢れるスタジオだった。ギタリストのサム(向かって俺の左)はほんと良い奴だし素敵なミュージシャンです。なかなか機材も手に入りにくい環境で頑張っててすげえな、と思う(その関係の質問ばっかり受ける)。税関怖いけど今度行くときは何かしら機材の輸入協力するよ。

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そして、ゴールドコーストを望む港町の風景が、個人的にはガーナのベスト情景。

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港ごとに言葉も違って、アッパータウンに比べて治安はめちゃ悪くなる。上の写真は全て街の入り口をプラプラしてるチンピラのような若者たちにビールや飯など奢ったり小銭を握らせたり、子供らにジュースなど奢り、て形で了承を得て撮影している。観光に行く人は現地の人とお互いwin-winで仲良くやれる雰囲気が作れてから、カメラやらスマホ持って行きましょう。

また行きたいですねえ。ガーナ。3度目のガーナ。

あ。実はバンドでのツアーがきっかけで、ウチのギタリストの大森先輩の奥さんがガーナの美しい布を輸入してアパレルブランドを始めてまして。

よければぜひこちらチェックお願いします。

【Cherry et Cacao】 桜の国とカカオの国を結ぶ洋服ブランドです。


割と長く書きました。今日はこんくらいで。暑いですが美味いもん食って乗り切りましょう〜

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