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#5 TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY「No Pain, No Gain」

多方面で活躍する俳優、「山田孝之」が30歳を迎えた2013年から2019年までの約5年半にわたる活動と、苦悩と葛藤の日々に密着したドキュメンタリー。映画版は全編117分で公開されていましたが、今、Netflixで完全版(30分×9回の全編270分)が配信されましたので一夜ぶっ通しで早速観ました。

この通常の映画2本分以上の長編作品をぶっ通せたのは、俳優としての苦悩はもちろん、音楽バンドや文筆家、監督、プロデューサーとしての今まで観る事ができなかった活動の裏側にある熱い想いやリアルな苦しみが全面に表出されており、その人間らしい魅力にグッと見入ってしまったからだと思う・・・。

有名人のドキュメンタリー作品は他にも多数ありますが、「面白いけどあまりにも自分とは違う世界」的な目線で内容を片付けがちだった。本作品も自分とは違う世界の人を密着しているわけですが、「山田孝之」のいい意味での"普通の人間"らしさが随所に見られて、自分を過大評価するわけでもなんでもないがまるで自分のように映る瞬間があったりと随分と身近に感じた。

同時に、終始"圧倒的な熱量"を持っていることで生じる他者とのぶつかりや、己さえも崩壊しそうなシーンもあり否が応でも人間"山田孝之"に惹きつけられる。

観賞中、元大阪市長の橋下徹氏が10月6日の『林先生が驚く初耳学!』(MBS系)で、高学歴ニートを相手に熱弁を振るった番組を思い出した。
橋下氏は働くことにネガティブな姿勢を見せる高学歴ニートに対し、「フラフラするなら一生懸命やれ」と働かないことは肯定しつつも惰性を貪る生き方をしないでほしいと。

放送中、こんな日言葉を放っていた。

「自分の人生に納得している人と納得していない人の違いは、自分の持っているエネルギーを完全燃焼しているかどうか」

エネルギーを完全燃焼するための方法として、35歳までの間に自分が情熱を注げ能力を発揮できる場所に身を置くことだと話していた。

TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY「No Pain, No Gain」における密着は彼が偶然にも35歳だったからなのか、または彼がエネルギーを完全燃焼しているサマがそれを思い出させたのか。

自分はまだ火起こしの段階かもしれないが、25歳なのであと10年間。
引き続き、両手で木の棒を回し続けることから。

【あらすじ】
ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズや『闇金ウシジマくん』シリーズなどで異彩を放ち、『ハード・コア』『デイアンドナイト』ではプロデューサーも務めた俳優の山田孝之。芝居以外ではまるで“山田孝之”を演じているかのように振る舞う彼に、2013年から2,045日にわたって密着。「楽しむために、楽をしない」と常に挑戦を続けてきた彼をカメラが追った。
【見どころ】
2013年から2019年にわたって俳優の山田孝之に密着したドキュメンタリー。2013年に30歳を迎えた山田が、苦悩しながらも人生を楽しもうとする姿をカメラが捉える。制作にドキュメンタリーを数多く手掛けるテレビマンユニオンが名を連ね、監督、撮影、編集を牧有太、音楽を『スマホを落としただけなのに』などの兼松衆が担当した。

【予告編】


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